2006/09/12

【SingleLife】チャリ購入


チャリンコを買った。
折りたたみのチャリは持っていたのだが小径に加えギヤ比も悪かったのだろう、遅すぎて使う気にならず、ちょっとした移動にはバイクを使っていたのだが問題点があった。
1.駐車場所
2.小回りの問題
3.飲酒の問題

1.は最近社会問題化しつつあるが、例の駐車禁止取締員のおかげで取締りが厳しくなり、最近はバイクでも駐禁を切られることが多いと聞く。かといって2輪駐車場なんてロクに無いし、心配しながら用事を済ますことになっていて、それが嫌だったのだ。
2.都内では一方通行が多く、市街地は走りづらい。結果大通り中心で走ることになるが、それだと距離的に大回りすることが多くなるし、路地の名店を発見する楽しみも無い。
3.猛暑の信号待ち。かたわらで生ビールの試飲会をやっている。・・・飲むしかないでしょー!まぁチャリも飲酒運転は禁止みたいだけど、置いて帰るのも押して帰るのも楽だからね。

チャリは上記の問題を一掃出来る上に、東京マラソンへのトレーニングにもなる。
近所のチャリ屋に相談し、購入したのはGIANTのCS2500。
一般にはマイナーだが、GIANTは台湾の自転車メーカーで業界では世界最大規模の会社らしい。
CS2500は、ロードレーサーとママチャリの中間に当たるクロスバイクというちょっと半端なジャンルの、さらに入門用のようなもので、値段も一番安い。

実はチャリ屋に行く前に自分なりに色々検討していて、その時の第一候補はLOUIS GARNEAU(通称「ルイガノ」)のTR-1という車種だった。何がいいかというとデザインがいい。メカ的なことはどうせ分からないし、カッコいい方がいいと思ったのだ。しかし、チャリ屋に言ってその旨を告げると、担当の兄ちゃんの反応は予想外のものだった。


ルイガノ?ここだけの話、あんなの女子供の乗るものですよ!


お客さんにはジャイアントでしょう~!ネーミングからして女子供なんて寄せ付けない!って雰囲気がいいですよね?ジャイアント。いいなあ。部品もいいものを使っていてコストパフォーマンスも最高ですよ。」


正直にいって僕は女子供(特に前者)を寄せつけたかった。寄せ付けて引き寄せて後ろに乗せてバスケットにサンドイッチを詰めて春の川辺に出掛けたかったのだが、チャリ屋のお兄さんはあなたには男らしく、経済的であるジャイアントがぴったりだ、と僕のプライドも気にせず言う。中でも一番安い品を勧め、泥除けやスタンドも付いているのでこのままで乗れる、とここでも経済的で実用的であることをアッピールしてくれる。その態度は誠実で、言葉に嘘もないのが見て取れる。彼は目の前に立つ、決して裕福でなく不器用なお客さんにベストの品を考慮し選択し推薦してくれている。
僕は頭の中のサンドイッチを掻き消すとお勧めの自転車を購入する旨を伝え、家路に着いた。2週間後の納車日に再び訪れると彼は「僕からのサービスです」とワイヤーが収納できるロックをくれた。

今もワイヤーロックを引き伸ばすたびに彼の控えめな笑顔を思い出すのであった。

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