2007/07/31

thunderbird2 返信フォーム変更

メーラーをthunderbird2にした。
つっても元々サンダーバードだったし大した機能もアドオンも使っていなかったので、変更点が分からないくらい違和感が無い。

目立つ変更と言えば、

1)メッセージ一覧のとこが一つ置きの網掛けになった。
2)迷惑メールのアイコンがゴミ箱から炎になった。
3)タグ機能が付いた。


くらいかな。

1,2はインターフェイスの問題だからまぁ置いといて、機能的に注目に値するのはタグくらい。

Gmailのタグが結構便利だから、こいつも活用できるかと思ったけどいまいち上手くない。
まず仕事だとメールが多いからタグ付けそのものがめんどくさい。(←これはどうしようもない)

また、タグごとに色分けされるんだけど、複数のタグをつけても最初に付けたタグの色しか反映されないので、2つ目以降のタグは存在すら識別できない。これだとフォルダ分けじゃなくタグである意味が半減してしまうように思えるなぁ。仕事の種類ごと、プロジェクトごと、緊急性ごとにタグ付けして、しかも一目で分かるようにしたかったのになぁ。残念。


あと、地味な変更点として、メールを返信したときに今までは相手の引用に前に、「(送信者名)wrote:」っていう頭書きがついてたんだけど、これが「(送信者名)さんは書きました」ってなっちゃってる。

これだと日本語読めない人は嫌だろうし、読める人でも違和感ありまくりの文章だ。

「keigochkasanさんは書きました」なんて書いてあっても、書いたけど何だよ。文句あっか。って思うだろうし、場合によっては「さん付け」そのものが望ましくないケースもある。


つーことで直したんだけどコレが意外と分かり辛かったので、以下に手順を記しときます。

1.[ツール]→[オプション]→[詳細]→[設定エディタ]とクリック
2. mailnews.reply_header_autherworte を探してダブルクリック
3. 出てきたダイアログに %s (好きな文字列)を打ち込み、OKをクリック


以上でバッチリ直りました。

(好きな文字列)のとこに打った言葉が先述の「は書きました」に置き換わります。

僕は[wrote]にしたので、返信すると、
(送信者名) wrote: 

となって、
その下に相手の文章の引用が続きます。

これなら前ほどは気にならない(b´∀`)ネッ!


僕は今までと同じ[wrote]にしましたが、

「写了」(中国語)

とか

「НАПИСАЛИ」(ロシア語)

とかにして知性をアピールするとか、

「様は超カッコイイ」とかにして死ぬほど媚びるとか、
(返信すると、「(送信者名)様は超カッコイイ」という一文が挿入されることになる。)

「さん、好きです」としてさりげなく唐突に告白するとかもアリかもしれませんね。


ではではー。


keigochkasan wrote:

2007/07/30

友人代表スピーチ

先週、小学校時代からの友人の結婚式にお呼ばれしてきた。

親族に混じって神前式の結婚式にも出席させてもらい、背中にへんてこな羽をつけた巫女が珍妙な踊りを披露して俺を笑わせようとするのを何とか堪え、何かの意味があると思われる日本酒を盃で頂き式典は無事終了、披露宴へと移った。

そこで人生初となる友人代表スピーチを頼まれていた俺だが、数週間前から草案を練るも碌なネタも浮かばないまま本番当日となってしまった。
いやー、ホントに付き合いの長い友人でも、これといったエピソードって無いもんだよねー。

結局、会場に向かう電車内、妙な踊りの結婚式の最中、「梅」と掲げられたテーブルでの歓談中に錆びついた脳みそをフル回転させ、新郎新婦のお色直しの後の一発目のスピーチャーとして名を呼ばれる頃には何とか大筋のアイデアを組み立てることに成功した。

大体の話が決まれば後は出たとこ勝負。
大丈夫。
俺はやれば出来る子。
大事なのは心、ただそれのみだ!と一息ついて高砂脇に歩み出てき気付いたのだが、
俺、
全く緊張してない。
その場で屁をこけるくらいリラックスしていた。

いざ話し始めてからもそれほど言葉に詰るということもなく、余裕を持って話が出来る。
ちょっと笑わせてやろうかな、とジョークをかませば会場爆笑。
軽く泣かせてやろうかな、と間を空けてゆっくりと話し始めれば水を打ったように静かになる。
いんやー。

気持ちいいっ!

スピーチがこんなに面白いものだとは知らなかったよ。
そういや政治家どもも演説になると生き生きしてるもんなぁ。
てっきりパワフルな印象を持たせるための選挙戦術かと思ってたけど、違うな。
あれ、本当に気持ちいいんだ。
あいつら~。いい思いばかりしておってからにぃぃぃぃぃ



スピーチを頼まれてお悩みの皆さん。臆することはありません。
自分のやりたいようにやれば脳内麻薬物質がぶしゅぶしゅ噴き出てきて、きっとあなたは自分の言葉に酔いしれる自分自身を発見することができます。
やたらと人の話が長い理由は一回喋ってみれば分かります。気持ちいいからです。止めたくないんです。サルのオナニーです。
不慣れな初スピーチですらこれなんだから、慣れてきたらどうなるかは推して知るべしです。
話したがる奴にスピーチを任せてはいけません。

もしあなたがスピーチを頼む側になったら、ぐるりと周囲を見渡して、目を逸らしたやつ、出来るだけやりたくなさそうにしている奴に頼みましょう。
そして、二度と頼んではいけません。

皆の平和のために覚えておきましょう。

本日はありがとうございました。

2007/07/13

私が彼を殺した


読者による謎解きシリーズ第2弾。

ラストシーンは、容疑者を一同に集めその中の誰かを指差した探偵役が、

『犯人はあなたです』

と言ったところで終わるという、超カッコイイものになっている。

この一言を最後に言わせるために積み上げてきた積み木の数を思うと頭が下がる。本当によく作ったなぁ、と思います。

これ以上の感想はネタバレ無しでは為し得ないし、一度しかない推理のチャンスを楽しむためにも未読の方はこの先は読まないことをオススメします。


<<ネタバレ有りの俺的推理編>>

さて、早速推理を始めよう。

まずカプセルの状況を確認すると、殺害に使われたのと同じ毒入りカプセルのうち、所在不明なのは2つ。
一つは穂高がゴミ箱に捨てた内の一つ。これは神林が持っている(いた)様だ。
もう一つは浪岡準子の部屋から最後に盗み出された一つ。これは現場を知る駿河か雪笹が持ち出したと考えるのが自然だろう。

ということで、3者とも毒カプセルを所有している可能性があるので、この線から犯人を特定するのは難しいと思われるので、とりあえず保留しておく。

次に、加賀が示した最後のピース、美和子のバッグ、薬瓶、ピルケース。
これらの品の内ひとつに身元不明の、だが残っていて当然の指紋が残っていたというところから当ってみよう。

読み返してみると、先の3種のアイテムの内、ピルケースについては興味深い記述がある。

駿河直之の章
実は彼愛用のピルケースだった。当時の奥さんとペアで買ったものだということを、俺は穂高から聞いていた。(P.57 )

そしてその行方については、

駿河直之の章
俺の部屋は一応2LDKということになっているが、穂高企画の事務所も兼ねている。おまけに、最近なって穂高が妙なダンボール箱を持ち込むものだから(中略)ダンボールの中には、その前妻から彼宛に宅配便として送られてきたものあった。(中略)前に結婚していた頃の思い出の品は邪魔になったので、彼のところへ突然送りつけてきたとのことだった。(P.181-182)

との記述から、ピルケースもここに入っていたのではないかと推測される。

加賀の言う「残っていた身元不明の指紋」は、穂高の前妻のもので、それは駿河が持っている可能性が高いというわけだ。


そして、結婚式当日、ピルケース受け渡しの場面を改めて見ると、

駿河直之の章
「だけど、俺もすぐに教会に行かなきゃいけないしな」蓋を閉め、ポケットに入れてから周囲を見回した。すぐそばをボーイが通りかかった。(P.148)

とある。すぐ渡すピルケースをポケットに入れる必然性もないことから、この時に予めポケットに仕込んでいた毒カプセル入りピルケースとすり替えた。と見るのが正解・・・・なのかなぁ?


ここで袋とじも読んでみたけど、同じ内容を示唆するものだったし、これが作者の意図する正解だと思う。思うんだけど、いくつか疑問がある。



最大の疑問は、加賀と同じく指紋の件。
ただし、逆。「付いていて当然の指紋がついていた」のでは無く、

『ついていて当然の指紋が付いていない。』

上の「犯人は駿河、ポケットでピルケース入れ替えた」説だと、こうなってしまうのです。


ピルケースは、美和子→雪笹→西口→駿河→ボーイ→穂高の控え室、と移動している。
駿河がピルケースを入れ替えたなら、その前に触ったはずの美和子・笹・西口の指紋は付いていないことになってしまう。これでは速攻で警察にバレてしまうだろう。

予め全員の指紋を付けておく、といったことも全員と面識のある駿河であれば不可能ではないかもしれないが、作品内ではそれを示唆する記述は一切無い(と思う)。

根拠の無い想像の展開はキリがないので、この線は無かったことにしていいと思う。
ならばどう整合性を取ればいいのか。

こういうのはどうだろう。


駿河はポケットの中で、毒カプセルを抜いたのだ。そして空ケースをボーイに渡したのだ。

こうすれば全員の指紋がついたケースが穂高の控え室に残ることになる。
別にマジシャンじゃなくてもポケットの中でちょっとケースを開けてカプセルを落とすくらいのことは出来るだろう。

一方、結婚式当日の朝のミーティングで美和子は

神林貴弘の章
「ピルケースと薬、部屋に忘れてきちゃったから後で誰かに届けてもらうわね」 P.130

と言っている。これを聞いた駿河はの後、ミーティング後挨拶回りの途中にでも新郎控え室に行き毒カプセル入りピルケースを穂高の一着目の衣装のポケットに入れておく、もしくは直接か間接かで渡す。

で、穂高には「祝いの品や届け物などは俺が後で全部処理するからまとめて控え室に置いておいてくれ。あ、それと1着目の衣装のポケットに美和子ちゃんから預かったピルケース入れとたから忘れずに飲んどけよ」などと言っておく若しくは伝言する。

そんでもって、バージンロードで死んだ穂高を抱き抱えるとき介抱するフリでもしながらピルケースを抜き出したわけです。
とりあえず上着を脱がせてしまえば、回収はそれほど難しくは無いでしょう。

これで、

1)皆の前でピルケースはをいじらずに渡し (実際は中を抜いた)

2)その後控え室に近づくこともなかった (皆の指紋が付いた証拠のピルケースは控え室に置いたまま)

というアリバイ充実な状況が出来上がります。

・・・え?これだと穂高の前妻の指紋がついたピルケースは駿河が持っていることになるんじゃないかって?
そ、そうだよ。駿河が持ち帰って処分したんだ。

・・・・え?そうすると加賀の言葉が嘘になるって?
な、ならないよ!加賀が示した写真に写っていたのは、駿河が捨てたピルケースを回収したものなんだ。
加賀は最初から駿河を疑っていた。

なぜなら、初対面で、準子が帰宅が遅かった理由について問われた駿河は

駿河直之の章
「すでに彼女は死んでいたのかもしれない」P.191

と言ったろう?帰宅していない理由を問われて、寄り道していた以外の理由が挙がるのは何%の確率だろう。
加賀は、この男は、彼女がすでに死んでいたことを知っている、とみて身辺を洗い、準子への恋心を掴み、駿河のゴミを回収したのだ。

これで所在不明の毒入りカプセルのうち一つは判明した。では残り一つはどうしたか。最後の一つはどうしたのか。神林貴弘が捨てたか使ったんだろう。
使ったとするなら結婚式前夜、日本料理屋で瓶の中のカプセルと入れ替えたのだ。
そして、瓶に残ったカプセルに毒入りは無かった事実から、そのカプセルは美和子がピルケースに入れたもの=駿河が回収したものであるという結論が導かれる。これが偶然か、美和子が翻意したのかどうかは分からない。キスを許して泣いたあたり、案外翻意もあるかもね。

かなり想像で補うところが多くなってしまったが、指紋の不条理を解こうと思ったらこんな解しか浮かばない。駿河がピルケースを仕込むタイミングがいかにも苦しいのが難点だなぁ・・。 やっぱ妄想かな。



・・・駿河直之。


「犯人はあなたです」




と思うけどどうなんだろうね実際・・・。



<余談>
この小説、心理描写に嘘があるけどミステリ的にこれはいいのかね?

神林貴弘の章
それが穂高真の常備薬の外観と同じだということを、僕は知っている。昨夜、美和子が持っているのを見たからだ。P.132

って実はその前に準子が仕込んで穂高がゴミ箱に捨てたの見たんでしょ?しかも回収してんでしょ?
こういう嘘が許されるなら推理なんて無理だと思うんだが・・・。
ミステリの常識はなのか単なるミスなのか。どうなんでしょ?


<後日談>

自分の推理がまとまったので、ネット上の他者の推理も見てみたけど、やっぱり意図する正解は駿河、ってのでいいみたいね。でもやっぱり「指紋がついてない」ところが気になる人も多かったみたいで、結構色々な推理があって面白い。みんな頭えーなぁ。

しかし俺と同じ推理をした人が見当たらなかったんだが、何か俺間違ってるかな?やっぱ駿河の仕込みに無理があるのだろうか・・・。

今更だけど誰か意見くれー。すっきりしねーよぉぉぉお。


2007/07/10

25時


25TH HOUR
(2002、アメリカ)
監督:スパイク・リー
出演:エドワード・ノートン モンティ
    フィリップ・シーモア・ホフマン ジェイコブ
    バリー・ペッパー フランク
    ロザリオ・ドーソン ナチュレル

 新人作家デイヴィッド・ベニオフの感動ミステリーを「ドゥ・ザ・ライト・シング」のスパイク・リー監督が映像化したヒューマン・サスペンス。ベニオフ自ら脚本を担当。25時間後に懲役7年の刑で収監されることが決まっているひとりの男が、後悔と絶望感を抱え過ごす24時間の心の旅を情感を込め繊細に綴る。主演は「アメリカン・ヒストリーX」「ファイト・クラブ」のエドワード・ノートン。 ニューヨーク。かつて瀕死の状態から助けた犬と共に公園のベンチに佇む男モンティ・ブローガン。ドラッグ・ディーラーだった彼は、何者かの密告で麻薬捜査局に逮捕され、保釈中の身だった。そして、25時間後には7年の服役のために収監される。その中で彼のような“イイ男”が受ける仕打ちは火を見るより明らかだった。彼は、馴染みの店で最後の夜を明かそうと2人の親友、高校教師のジェイコブと株式ブローカーのフランクに声を掛ける。また、アパートでは恋人ナチュレルが待っていたが、モンティは彼女が密告者ではないかと疑っていた。やりきれない思いを抱えたまま、モンティのシャバでの最後の夜が始まろうとしていた。(alicinemaより)


「もし今日が人生最後の1日だったら何をしますか?」

おそらく殆どの人が一度は投げかけられた、或いは自問したことがある問いじゃないかな?

自分もされたし時にしたけど、答えは人の生きてきた数だけあるのだろうし、正解がある訳でもないよね。また、期待する答えがあるわけではない。じゃあ何故するかと言えば、話題探しに詰まったから、という切実な場面を除けば、答えに「共感」や「発見」を期待しているからではないかと思う。「共感」は相手に向くもので、「発見」が自分に向くものとすれば、それは同じものかもしれないけれど、何にせよそれは、人間関係を築くうえで目指す主目的の一つでもある。


この映画の主人公・モンティは死ぬわけでもないし捕まっただけで健康なので若干条件は違うが、劇中に「ムショは最悪だ」とか「これであいつと会うのもお終いだ」とか、収監を実質的な死のような捉えているようなセリフが散見されることから、少なくともこの作品上では「収監で人生が終わる」ものとして鑑賞して差し支えないかと思われる。

で、そういう風に捉えようとしたのだがあえなく失敗し、主人公・モンティに全く共感出来なかった。
彼と彼の周囲の人間達の人生感になんの「共感」も「発見」も無かった。
皆、鈍感で無自覚に過ぎる。
特に基本的に利他的な人生を選んできたモンティとフランクは、もっと自分の功罪について俯瞰的であって然るべきに思える。お互いを観察する鋭い目が自分に向けられていないのは単に間抜けというか、人間が薄いようにしか思えない。
そしてそんな人間の告白や悔恨が胸を打つはずもない。


アメリカの社会を肌で知らないことが主因となって映画から感じるべき生々しさが、自分には汲み取れなかったということなんだろうな。一度カマでも掘られてみれば泣けるほど身に染みる映画になるかもな。違う意味で「二度と帰れなく」なったするかもしれないが・・・(*´∀`)ウフフ

我が人生の残りも、頑張って500,000時間くらい。
友達2億人くらい出来ないかな。


満足度 19点  エドワード・ノートンはいいねー

2007/07/05

尿酸値

健康診断があった。

オールA、健康だった。


めでたしめでたし。



オールAなんだからこれでいいとこなのだが、実は気になるトコが2つがある。



1つは視力。


ここ5年間の変遷を見ると、
<右> <左>
2003 0.4 0.9
2004 0.6 1.0
2005 0.6 1.2
2006 1.2 1.5
2007 1.5 0.9


どうした右目!
元気すぎるぞw
感覚的にも確かにずっと右の方が見えなかったのに、何故かぐんぐん見えるようになっていき、今はハッキリと右の方が良く見える。なんじゃこりゃ。
理由は分からんが、まぁこれはいい。よく見えるってのは気持ちがいいし、また変動するだろうから深くは追求しないことにする。

んで、次。


尿酸値。



これは検査結果の解説によると、「7.0mg/dl以下なら良好」ということらしいんだけど、

(ここ3年の結果)
2005 0.5mg/dl
2006 0.6
2007 0.5


低すぎるw



尿酸値は、高いと痛風の発作が起きたりしてそりゃーもー大変みたいだけど、低いのはどうなんだろう?
先述の検査結果の解説によると、尿酸値の下限は設定されていない。
しかし、周りの人の話を聞くと低くてもせいぜい2-3くらいで、どうも俺は特別に低いようだ。
今回は医師の問診の時にも「君は随分と尿酸値がひっくいねぇー!」と言われたしw


んでいい機会だったのでお医者さんに尋ねてみた。


俺「低いと何か問題あるんですか?」


医「うぁ?んん。ぃ、ぁ?む、まぁ」  


(俺の心の声:「まぁ」だと・・・!?問題あるのか?(;゚Д゚))


俺「・・・・。」

医「・・・・。」

俺「・・・・高いと痛風になるんですよね?低いのはいいんですか?」


「ん、まぁ」






どうも「まぁ」が口癖なだけだったようだ。




結局、回答があいまいすぎて確かなところは分からなかったんだけど、特に注意も警告もなく、
また、検査基準に下限がないくらいなんだから問題ないんだろうと思う。

問題ないと思うんだけど、それで終わりじゃ面白くないのでちょっと調べてみた。

すると、インターネット医科大学に投稿された、同じような値と思われる人の相談が引っ掛かった。





痛風科 回答

相談: (21歳 女性)
先日、会社の健康診断の結果、尿酸低値要観察という報告を受けました。UAは0.5でした。高尿酸血症の事は調べると解るのですが、尿酸値が低いとどんな弊害が起きるのでしょうか、又改善するにはどの様にしたらよろしいのでしょうか。


回答:痛風科 教授 大山 博司
尿酸値0.5というのはかなりの低尿酸血症です。尿酸値が低いこと自体は特別な病気を引き起こすわけではありませんし、あまり心配する必要は無いと思いますが、極めて稀に何らかの代謝異常(多くは先天的な)が存在する可能性もあります。一度尿中の尿酸排泄量を測定していただき、代謝異常が疑われるようでしたら、専門医の診察をお受けになるようお勧め致します。




なるほど。
いくつか分かった。

まず、世の中には「痛風科」なるものが存在すること。
それだけ患者が多いってことなんだろうねー。

そしてφ(゚Д゚ )フムフム…
・尿酸値が低い症状を低尿酸血症と呼ぶこと。(「なんで血」が入るんだろう?)
・低尿酸血症の原因には代謝異常の可能性があること。

3つ賢くなった。
調べてよかった。


でも分からないこともある。

まず、「代謝異常が疑われる場合は検査して専門医の診察を」、って言われても、どこで尿酸の排泄量を測るのかもしらんし(泌尿器科とかか?)、代謝異常の専門医がどこにいるのかも知らん。
大きな病院には代謝異常科ってのもあるのか?

また、上の回答だけでは疑われる代謝異常とはどういったもので、それだと何が悪いのか分からない。
分からないんだけど、健康診断の医師の態度といい、上記の回答の全体の印象といい、医学界では大した問題ではない、と思われているフシがある。
別に大丈夫だけど気になるなら検査してやってもいいよ、的な姿勢が見える。


せっかく低尿酸血症という立派な病名をもらったのに軽んじられているのはなんとなく気に食わない。
実はもっとすごい病気の予兆ですよ!という証拠でも見つけてやろうと、更に調査すること数時間。
尿酸値が低くなる原因の記載(こんなの)を見つけた。




尿酸の値が低くなる原因*抜粋*



1.尿酸の原料となるプリン体の摂取不足 
 
2.全身の消耗性疾患(←ガンとかのことらしい)のため尿酸の産生が低下したとき
 
3.大変珍しい代謝疾患で尿酸の産生が低下しているとき

4.尿酸を低くする薬を飲んでいるとき

5.腎臓から尿中にたくさん尿酸が出過ぎるときなどの場合 







φ(゚Д゚ )フムフム…


主に5つの原因か。


して俺の場合は、と考えてみると・・・。


1.生ビール大好き!プリン体の補給には余念が無い。
2.ガンとか?(ヾノ・∀・`)ナイナイ
3.分かりません。通風科の大山先生のときにも書いたけど、調べ方も分かりませんw
4・合法も非合法も、薬は常用していません。
5.これも大山先生のとこで書いたな。やはり調べ方も分かりません。


ということで1,2,4は否定されたので、


3.大変珍しい代謝疾患


または


5.腎臓から尿酸出すぎ


なんだろうと考えられる。




さらに読み進めると解説も書いてあったので、3と5だけ以下に抜粋する。







3.大変珍しい代謝疾患の場合の解説



3.には「キサンチンオキシダーゼ欠損症」、「プリンヌクレオシドホスホリラーゼ欠損症」、「PRPP合成酵素欠損症」などがあります。





φ(゚Д゚ )フムフム…
主に3種類の代謝疾患が疑われる、と。

続いてキサンチンオキシダーゼ欠損症について書いてあるな・・・




「キサンチンオキシダーゼ欠損症」の場合殆ど無症状のタイプがありますが普通は尿酸値は1mg/dl以下に下がります
普通の人より尿酸結石が尿路(腎臓、尿管、膀胱など)に出来やすいと言われています。
これ以外は幼少時から痙攣発作があったり、風邪を引きやすかったりだれが見てもかなりはっきりとした症状がある病気ですので健康に生活されておられる方が罹られている可能性は極めて低いです。





φ(゚Д゚ )フムフム…

1mg/dl以下という数値はあっているが、俺には結石も痙攣もないのでこれは関係なさそうだ。






では次、「プリンヌクレオシドホスホリラーゼ欠損症」




プリンヌクレオシドホスホリラーゼ欠損症:
 常染色体劣性のまれな欠損症であり,重度のT細胞機能不全を伴う免疫不全としばしばみられる神経症状を特徴とする。
症状はリンパ球減少,胸腺欠損,反復感染,低尿酸血症である。
多くの場合,発達遅滞,運動失調,または痙縮を来す。
診断は赤血球酵素活性の低値による。
治療は骨髄または幹細胞移植による。


http://merckmanual.jp/mmpej/sec19/ch296/ch296i.html#sec19-ch296-ch296i-3077より







φ(゚Д゚ )フムフム…


分からない言葉がいくつかあったので調べてコピペ。






<以下、wikipediaより>


T細胞(ティーさいぼう、T cell、T lymphocyte)とは、リンパ球の一種で~(後略)
よく分からんが免疫系の働きをするモノらしい(;・∀・)


胸腺(きょうせん:Thymus)は胸腔に存在し、T細胞の分化、成熟など免疫系に関与する臓器。胸小葉とよばれる二葉からなっており胸骨の後ろ、心臓の前に位置し、心臓に乗るように存在する


反復感染は、wikipediaでも見つからなかったけど、文字通り同じ疾患に反復して罹ることみたいね。


痙縮(けいしゅく、英:spasticity)は、相動性伸張反射の増強を主体とする筋緊張が亢進した状態のこと。痙性痙攣攣縮痙直などとも呼ぶ。








φ(`д´)メモメモ...


基本、免疫系に症状が出るみたいね。
治療法が骨髄または幹細胞移植か・・・。後者は知らんけど大変そうだ。



俺の場合は、とりあえず発達遅延、運動障害はたぶん無いし、痙縮もないからこれも違いそうだな。




続いてPRPP合成酵素欠損症






・・・・・・。








平易な解説をしているサイトが見つからず、分かりませんでした(´Д⊂ヽ
ただ、PRPP合成酵素”亢進”症というのになるとプリン体がどーたらこーたらで通風になるかもー、みたいなことが書いてあるサイトがあったので、逆に欠損だとプリン体がこーたらどーたらで痛風にならないのでしょう。(適当だw)

とりあえずこれは保留します⊂(^ω^)⊃ 




さて、最後の欠損症はわからなかったが、とりあえず3は終わった。



んじゃ最後、NO.5、「腎臓から尿酸が出すぎる」、いってみよー。



3.腎臓から尿酸出すぎ、の場合の解説




5.については世界で100例以上報告されていますがなぜか日本人に多いので注目されています。
詳しくは分かっていませんので断定的なことは言えませんが「研究は進めるべきではあるがご本人は気にすることはない」というのが私の意見です。
他の病気を合併されておれば別ですがそうでなければご心配はいりません。
健康に生活され天寿を全うされます






( ̄□ ̄)エー


なんか投げやりじゃなーい?
何故腎臓から尿酸が出過ぎるのか、という点に全く触れてないし。
よく分かってないけど、だいたい天寿を全うするから気にすんな、と言われても・・・。


いや、まぁ、そう思ってましたけどねw


しかし世界で100例以上、って・・・・・。
めちゃくちゃ少ないない?人口60億以上もいるんだよ?


この確率で特別な症状もないんじゃ、そら医学者も動かないか・・・┐(´д`)┌





さて、調査累計10時間(*この記事は見てくれる人が多いので時々更新しています)


今回の更新でPRPP合成酵素欠損症以外はのことは大体解説載せられたし、よかったよかった。
これでもうこの記事を書き直すこともないかな( ´ー`)フゥー...

と思ったら、最後にヒットしたサイトにこんな記載が。





尿酸値が低くなりすぎる低尿酸血症の場合には、アルコール性肝炎、ウィルソン病、ホジキン病、キサンチン血症、PRPP合成酵素欠損症、ヘモクロマトーシスなどの恐れがあります。






゚(∀) ゚ エッ?

は、初登場の病名がたくさんあるんですけどw


・・・・。
・・・・・。
・・・・・・。


きょ、今日はもう眠いし・・・
ほ、ほら、明日も仕事だし・・・

・・・・また今度気が向いたら調べとくので勘弁してください!┏(;o'ェ')))ペコ ペコ




ま、最後に大雑把に結論づけると、
尿酸値が低いことによる問題は、

いま感じてないなら無い!

と言ってよさそうです。


「尿酸値 低い」の検索ワードで辿りついたお仲間の皆様




気にしないでいきましょう~!(・3・)ノ




2007/07/02

「量子論」を楽しむ本


PHP文庫
佐藤勝彦 監修
2000年初版

「タイムマシンってやっぱり出来ないらしいよ」と聞けば、「えー。どーしてどーして」となるものだし、「光速近くまで加速すると本当にワープするらしいぜ」と聞けば、「それはどういうことですたい?」と思わず身を乗り出してしまう。理解する頭脳もないわりに好奇心は人並み以上に強いのだ。
そして世の中には、同類の人間が相当数いるらしく、本屋に行くと雑学系コーナーは「図解!」とか「分かる!」と「カンタン!」とかやたら「!」を多用した解説本で賑わっている。表紙には昭和の香りがする古臭い男女の子供が描かれてたりして、いかにも「馬鹿でも分かる」雰囲気を醸し出している。

で、実際買ってみると、これが大体分かる。正確には分かったような気にはなる。
どうせ分かりそうもないところは大きく端折って、「これはこれとして覚えておいてくださいね」という、実は何の説明にもなっていない説明が用いられつつも強引に結論へ邁進していくので、とりあえず最後まで読めるようになっているからだ。最初から最後まで順を追って読めばとりあえず分かったような気になるものなのだ。

ところが、この本は最後まで読んでも全然分からんかった。

最初から分からところの見当がついていて、そこを頑張って解説してくれているのに分からん。
類似の多くの本の様に説明を放棄しているのならともかく、「難しいですが頑張ってみます」と、真摯に説明を試みてくれているのに分からん。こちらも折角買ったんだし、せめてイメージだけでも掴みたいのだが全く分からん。全然ダメ。
こうなると自分が馬鹿である物証を金出して買ったようなもんだ。これは辛い。
(以下グチ)
この間の「光とはなにか?」のエントリでも書いたけど、粒子が波ってのはなんのなのよ?
意味分かんないっす。
この本にも書いてあったけど、なんかサッカーボールみたいな構造をした分子でも波動性が発見されたとか。で、おそらくは全ての物質と言うものは波動性を持っていると推測される、とか。

で、波動性ってなんなのよ?

物質波ってなんなのさ?

一体俺やあなたが何で出来ているっていうのさ?

その後、粒子が波であるから粒子の位置が観測されるまで確率的にしか存在しない、とかトンデモ理論に発展するので、便宜上波と捉えれば説明できる現象があるからそうとされているんだろう、と納得できる解釈で逃げようと思ったら、丁寧に否定された。

(以下引用)

ただし、電子の位置が確率的に決まるとは「電子の位置はどこか1ヶ所に決まっているが、私たちはその場所を確率的にしか推定できない」という意味ではありません。電子の位置は、まるでサイコロを振ってその目に応じて電子の発見場所が決まるように、確率的に(いわば偶然の要素で)決定されるのだとボーアたちは考えたのです。<br>

(゚⊿゚)?

偶然の要素で決定される。のであれば、何故、「決定前」の状態というのがあるはずが、その状態での電子の振る舞いは分かっていません。ということにならないのか?
(゚⊿゚)?

波動の収縮という理論が打ち出されているが、それは観測できないことを前提にした理論であって、それは理論ではなく解釈ではないのか?
この辺が最初から分からなくて、読み終わってもやっぱり分からなかった。
あぁ、完全に勉強不足だ。。orz


収穫といえば、粒子がとびとびの値を取る動きをする、という初めて聞いたけどイメージできるような気がしないでもない理論も知れたことくらいか。
もう理系雑学には能力がついていけないなぁ。
数式でモノを考えられる頭脳が欲しいぜ・・。

堕天使のパスポート


DIRTY PRETTY THINGS
(2002、イギリス)
監督:スティーブン・フリアーズ
出演:オドレイ・トトゥ  シェナイ
    キュエテル・イジョフォー  オクウェ

ロンドンにおける移民たちの置かれたシビアな現実を背景に、絶望からの脱出を願い危険な選択に望みを懸ける一人のトルコ移民女性と彼女を見守るアフリカ人男性の運命をスリリングに描いたヒューマン・サスペンス。監督は「ハイ・フィデリティ」「グリフターズ/詐欺師たち」のスティーヴン・フリアーズ。主演は「アメリ」のオドレイ・トトゥと「アミスタッド」のキウェテル・イジョフォー。 イギリス、ロンドン。移民も多いこの街に暮らすシェナイも、トルコからパスポートを持たずに渡って来た不法滞在者。ホテルのメイドの仕事に就いて何とか生計を立てていた。そんな彼女の夢は従姉妹のいるニューヨークへ行き自由を手に入れること。一方シェナイの同居人、オクウェもまた不法滞在者のアフリカ人。夜はシェナイと同じホテルの夜勤係、昼間はミニキャブの運転手として働いていた。ある日、ホテルの一室で人の内臓を発見したオクウェは、ここで違法な取引が行なわれていると感づきホテルの支配人に警察へ連絡するよう進言するのだったが…。(allcinemaより)


ヒロインはどっかで見たことあると思ってたら『アメリ』の人なんだね。
それで多分人気があるのでしょう、扱いは一番大きいですが、主役は男性です。

劇中にのセリフ、「高潔さは身を滅ぼす」を様々な形で何度も突きつけられながらも決して折れない信念の男の物語です。

ナイジェリア人の設定ですが、誇り高き文人の心を胸に戦う姿は日本で言えば正に武士のそれです。

粗にして野だが卑ではない。

眠気覚ましに怪しげな葉っぱを噛み、毎日ソファで寝ながら仕事に打ち込む姿は紳士とはとても言えないものだが、清潔感に満ちている。

気品とはなんだろう。


貧しくも真っ直ぐな人間を何人か知っている。
彼らは一様に皆なにかを信じているようでもある。
何を信じているのか。それは訊けなかった。
きっと、もしかしたら理解できないかもしれないという恐れがそれを止めさせたのだと思う。


組み立てられた毎日の中で、考えなくて済むものを拾い上げて目の前に晒された。
そんな気分です。


満足度 71点  分かる、とは言えません

2007/06/25

ローズ・イン・タイドランド


TIDELAND
(2005、イギリス/カナダ)
監督:テリー・ギリアム

『不思議の国のアリス』を下敷きに、一人の少女のグロテスクな空想世界を独特の乾いたタッチで綴ったミッチ・カリンの異色ファンタジー『タイドランド』を、鬼才テリー・ギリアム監督が完全映像化。奇妙で陰惨な現実世界の中で軽やかに戯れる少女の姿が、イマジネーション豊かに描かれてゆく。ヒロインのジェライザ=ローズ役は、本作の演技が高い評価を受けたジョデル・フェルランド。共演にジェフ・ブリッジス。 『不思議の国のアリス』が大好きな10歳の少女ジェライザ=ローズ。両親が2人ともヤク中で、ある日ついに母親が死んでしまう。慌てた父親はジェライザ=ローズを連れて故郷へと旅立つ。辿り着いた実家は、周囲に何もない草原の中に立つ壊れかけた古い家。着いて間もなく、父親もクスリを打ったまま動かなくなってしまう。一人取り残されたジェライザ=ローズだったが、指にはめた頭だけのバービー人形を相手にしながら周囲の探索を開始するのだった…。(allcinemaより)


うーん。難しい。
こういう映画は好きな筈なんだが、面白かったのかどうか良く分からない。

ヒロインのジョデル・フェルランドは正に天才的な演技を見せて、子供が世界をありのままに創造していく難しい役柄を演じ切っている。迷いの無い子供独特の強さを、世界の中で自分であることを演じているという半端な自我を、完璧に演じ切っている。
丸まって寝る姿は幼児の様であり、くっついたり離れたりで男をコントロールして行く様は時に大人の女優顔負けの妖艶さも放つ。ホントに凄い。
特典映像のインタビューとかでは普通の子供で安心しました・・。もしかしてアレも演技だったりして・・。末恐ろしい子です。


ということで、ヒロイン・ローズの人物像は完璧なまでに描かれていたのだけれど、一方、子供の頃に自分はこんな風に感じていたか?と思い起こしてみると、どこか違和感がある。

はっきり言って、幼少時代は俺もかなりの妄想家であったが、現実は現実として認識する能力はもっと高かった様に思う。お腹が減った、という事実を前に妊娠だのなんだので遊んだり、保護者の異変を察知しなかったり、まして無視したりということはあり得ないんじゃいかなー?子供は、自分が保護者によって守られている存在であることを知っている筈だ。
自分自身が子供のときは、妄想は妄想である、と自覚したうえでのめり込んでいた。自分の中の世界に遊びに行く、という意識でその世界と接していた。と思う。多分。

そういった自分とローズの根源的で厳然たる差が邪魔をしたのか、作品を通してジェライザ=ローズの中に入れなかった。
ローズだけで無く他の登場人物に入ることも出来なかった。

ローズの作った世界において、創造主たる彼女のルールが分からない、といういうことは世界の秩序が分からないということであり、秩序の根源が分からないというと、それは現実の世界そのままである。

キリスト教圏の人は不幸なことが起こったときに、オーマイゴッド!とかボージェモイ!とか言ってその不条理を嘆くが、それは神が創造主であるからであって、妄想の世界では自分は全知全能の創造主なのから不条理なことなど起こりようがない。もし気に食わないことがあれば、その世界はくしゃくしゃにして捨てて、新しい世界を作ればいいのだ。快楽の追求に一切の障害がないことこそが妄想の魅力である。

ファンタジーという確立された世界で登場人物になれないということは、世界のルールを知らないということであり、全ての法則が後出しで出されるようなものだ。手から離れたボールが下に落ちていくのか、上に落ちていくのか、あるいは膨れていくのか、離してみないと分からないのだ。
そういう意味で、世界から離れないようにするのにちょっとばかし努力を要する作品だった。
どうせならローズ以外にも視聴者が「入れる」人物を、たとえ人形でもいいから用意して欲しかったなぁ、と残念に思う。
折角面白そうな世界なのに、離れて見ているだけじゃ物足りないぜ。


とまぁ、自分とは異なるがために多少の労は強いられましたが、とにかくローズの世界観がよく描かれていたので彼女の「この先」を見てみたい気持ちにもなりました。いっそローズの一生を見てみたいね。
ゴッド・ファーザーみたいに3部作くらいでやってくれたら是非観てみたいと思います 。


何回か観ればきっと違う印象が出てくる。
そう感じさせる雰囲気を持った映画です。


とっちらかったまま構わずレビュー終えようとしている自分を省みて、あぁこうやっていくつの世界を捨ててきたのだろうかと、しみじみ思うのでありました。



満足度 81点  原作の方が面白い予感

2007/06/20

光とは何か?


たんまーーーに面白そう(&理解できそう)な特集のときだけ買う雑誌「Newton」

今回、100%文系な俺の心を捉えた特集は『光とは何か?』 だった。


光については、実は前から納得できないことがあったので読んでみた。

この本は、一般的にイメージする光とは可視光であるという見地から、色の発生のメカニズム(空は何故青い?とかね)から入り、レーザー光の解説をして、CDの記録・読取のシステムなどをつまみながら、光は電磁波の1種である、ということを明らかにし、では電磁波とは?との解説から新章に入り、最後に最先端の光の科学を紹介して結ぶという、典型的な素人向けの構成になっていた。
故にとても分かりやすくていいのだが、残念ながらそれほど目新しい記述も無く、先に書いた「納得できないこと」は、またも釈然としないまま残ってしまった。



この際、分かる人に訊きたい。

「光は、波であり、同時に物質である」

この命題は正しいの??


そんな曖昧なこと、神が許してもアインシュタインが許さないんじゃないかと思ったら光量子論は彼自身が提唱したみたいだし、光の速さを相対性理論の公理に持ってきた彼が矛盾を抱えたまま研究を進めていたとも思えない。(しかし俺は何とおこがましいことを言ってるんだ^^;)
というか、昔読んだ本にも今回のNewtonにも、「電子が弾き出されるんだから光は物質だよ。じゃなきゃおかしいじゃん」みたいなことが書いてあったんだけど、これは「解釈」にしか過ぎないよね?
何か説明できる「理論」があるのでしょうか・・・。


実験名は忘れたけど、電子を2つの穴が空いたスリット越しにスクリーンに打ち込むと、何故か着弾の跡は波模様になっている、というフシギを読んだことがある。何故そうなるのか?
そこでの結論は、結局ミクロの世界では「正確な観測」が出来ないために実験結果から帰納で考えるしかなく、真実は分かりませ~ん(゜Д。) というものだった。 
真実は分からないという前提のため、最近の科学は「理論」ではなく、「解釈」でスッタモンダしているんですよ。学問が真実を目指す時代は終わったのです。としてあったのだが・・・。

納得できーーん!!


かつて、科学者達は言った。

「それでも地球は回っている」
「神はサイコロを振らない」


現代科学では「真実」は求めない。だと?

あなた方はいつから堕落したのですか?
(「レイン・メーカー」より)


サインコカインタンジェント辺りで数字の国から逃げ出した俺にはとても無理だが・・・。
全くの他人頼みで心苦しいが・・・。

誰かスカッとさせてくれないかなぁ。頼むよ。

2007/06/11

運命を分けたザイル


運命を分けたザイル
TOUCHING THE VOID
(2003、イギリス)
監督:ケヴィン・マクドナルド
出演:ジョー・シンプソン  本人
    サイモン・イェーツ 本人
    ブレンダン・マッキー  ジョー・シンプソン
    ニコラス・アーモン サイモン・イェーツ
    リチャード・ホーキング 本人

アンデスの過酷な雪山でザイルに繋がれたまま遭難した2人の登山家の奇跡の生還劇を、当事者たちのインタビューと迫真の再現ドラマで描き出した真実の物語。ジョー・シンプソンのベストセラー・ノンフィクション『死のクレバス アンデス氷壁の遭難』を映画化。監督は99年の「ブラック・セプテンバー/五輪テロの真実」でアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞したケヴィン・マクドナルド。
 1985年6月、野心溢れる若き英国人クライマー、ジョー・シンプソンとサイモン・イェーツは、アンデス山脈の難関、標高6600mのシウラ・グランデ峰に挑んだ。ほぼ垂直にそびえる西壁はいまだ誰も成功したことのない未踏のルート。それでも2人は数々の困難を乗り越え、ついに西壁を制覇し登頂に成功する。しかし、悲劇は下山途中に起きた。細心の注意を払って下山する彼らを自然の猛威が襲う。そしてついにジョーが数10メートル滑落してしまう。滑落時の衝撃で片脚を骨折してしまうジョー。雪山での大ケガは、即、死を意味した。事態の深刻さに言葉をなくすジョーとサイモン。意を決したサイモンは互いの体をザイルで結びつけ、無謀な単独救出を試みる。しかし視界不良の中、懸命の救助を続けるサイモンだったが、そこで再びアクシデントが発生、ジョーの体は垂直の氷壁で宙吊りとなってしまうのだった。2人をつなぐザイルは張ったまま、引き戻すこともそれ以上下へ降ろすこともできなくなる。このままでは2人とも死んでしまう。サイモンは運命の決断を迫られる…。(allcinemaより)





見終わって、どっと疲れた。


この作品は、雪山からの奇蹟の帰還を描いたノンフィクションだ。
登山と言えば夏の富士山くらいしか経験はなく、キャンプといえばやはり夏のキャンプ場がほとんどの僕が、本来雪山の遭難に感情移入出来る筈は無い。恐らくはこの映画を観た多くの人もそうであったと思う。それにも関わらず、映画の中に引き込まれてしまい、スクリーンの中の吹雪に震え、太陽が照りつける銀世界の中で喉に渇きを覚え、僕の様に「見終って、どっと疲れた」人も多いんじゃないかと思う。

この映画は、文明の回路のど真中で暮らす僕達と、アンデスの雪山で遭難した若者に共通点があることを示している。

きっと、その事実に驚かせされる。


別々のものと思っていたのものが、実は同じ根っこで繋がっている。
そしてそれは自分にも関係している。
それを実感できる喜びに似た感情。
リンゴの落下を見て万有引力を発見したニュートンも、定理に気付いたピタゴラスも同じ感情を抱いたのではないかと思う。

これは「発見」の喜びだ。




生きるということ、生きたいということ。

そこに意味を見つけ出せないままにも、切にそう願う。

今、自分がそれほどまでに「生きたい」人間であることを「発見」させられた。


根っこに抱えるものは何なのか。
希望なのか、摂理なのか、愛なのか。
なんだかよくは分からないけれど、そういうものを志向する世界の一員であることを感じさせてくれた、この映画に感謝したい。

明日からはもう少し立派に生きていけそうな気がする。たぶんw




満足度 98点   邦題がいただけない

2007/06/10

プレステージ


The prestage
(2006、アメリカ)
監督:クリストファー・ノートン
出演:ヒュー・ジャックマン  アンジャー
    クリスチャン・ノイル ボーデン
    スカーレット・ヨハンソン オリヴィア

 世界幻想文学大賞を受賞を受賞したクリストファー・プリーストの傑作『奇術師』を、「メメント」「バットマン ビギンズ」のクリストファー・ノーラン監督が映画化したミステリアス・ファンタジー・サスペンス。19世紀末のロンドンを舞台に、互いに激しいライバル心を募らせる2人の天才マジシャンの壮絶な確執が行き着く驚愕の顛末を幻想的かつトリッキーに描き出す。主演は「X-MEN」シリーズのヒュー・ジャックマンと「バットマン ビギンズ」のクリスチャン・ベイル。共演にスカーレット・ヨハンソン、マイケル・ケイン、デヴィッド・ボウイ。 19世紀末のロンドン。華麗かつ洗練されたパフォーマンスで魅せる“グレート・ダントン”ことロバート・アンジャーと、天才的なイマジネーション溢れるトリックメイカー“THE プロフェッサー”ことアルフレッド・ボーデン。このライバル関係にある2人のマジシャンは、互いを尊敬しながらイリュージョンの腕を競い合っていた。だがそんなある日、アンジャーの妻が脱出マジックに失敗して命を落とす。彼女の縄を縛ったのがボーデンだったことから、アンジャーはボーデンへの復讐に執着していく。そんな中、ボーデンはサラと出会い幸せな家庭を築く。一方のアンジャーも、美しく優秀なアシスタント、オリヴィアを得て、その華麗なステージは一層の評判を獲得していくが…。(allcinemaより)


バベルを観にいったときに予告を見て、めっちゃ面白そうやんけ!と期待していた作品。メメントも面白かったしね。(メメントといえば松本人志は酷評してたって話だったな。大日本人・・・。どうなんでしょう?)
で、やはり結論からいうと、予告の方が面白い作品って少なくないけど、これもそれに近い作品でした。
つまらなかった、というわけではないけれど、予告編で示唆するものとは方向性が違いすぎる。練りに練ったトリックで騙されたかったのに、肝心の二つの瞬間移動のネタがなぁ・・。
一つはいいんだけど、もう一つは厳密には解明されてないし・・。
あれを良しとしてしまったら冒頭の、「マジックは、"プレッジ"、"ターン"、そして"プレステージ"から成る」っていう前フリも無意味だよなぁ。あれじゃあ、いきなりプレステージじゃん!
対立する2人のキャラが立っていないのもイマイチかな。やはりどちらかの側に立って観ることができればもっと良かったと思う。まぁ、これは構成上仕方ないと思うけどね。

ということで、疑問点もあったけど、トータルで見れば演出・構成の出来が勝っていて、意外と長い作品にも関わらず最後まで飽きることなく楽しめました。オススメというほどではありませんが。


P.S.初めて六本木ヒルズの映画館行ってきたけど、あそこ座席が広くていいねー!俺はやや大型人間なので足元が広いのは本当に楽でよかったです。また行こう。


満足度 75点 密かに期待していた、俺でも出来る小ネタマジックのネタばらしがなかったのが残念でした・・(´・ω・`)

2007/05/29

ミュンヘン


ミュンヘン
(2005、アメリカ)
監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:エリック・バナ  アヴナー
    キアラン・ハインズ  カール
    ダニエル・クレイグ  スティーヴ
    マチュー・カソヴィッツ  ロバート
    ハンス・ジシュラー  ハンス
    ジェフリー・ラッシュ  エフライム
    ミシェル・ロンズデール パパ
    マチュー・アマルリック  ルイ


「シンドラーのリスト」「プライベート・ライアン」のスティーヴン・スピルバーグ監督が、1972年のミュンヘン・オリンピックで起きたパレスチナ・ゲリラによるイスラエル選手殺害事件とその後のイスラエル暗殺部隊による報復の過程をリアルかつ緊迫感のあるタッチで描いた衝撃の問題作。原作は、暗殺部隊の元メンバーの告白を基にしたノンフィクション『標的(ターゲット)は11人 モサド暗殺チームの記録』。主演は「ハルク」「トロイ」のエリック・バナ。
 1972年9月5日未明、ミュンヘン・オリンピック開催中、武装したパレスチナのテロリスト集団“黒い九月”がイスラエルの選手村を襲撃、最終的に人質となったイスラエル選手団の11名全員が犠牲となる悲劇が起きた。これを受けてイスラエル政府は犠牲者数と同じ11名のパレスチナ幹部の暗殺を決定、諜報機関“モサド”の精鋭5人による暗殺チームを秘密裏に組織する。チームのリーダーに抜擢されたアヴナーは祖国と愛する家族のため、車輌のスペシャリスト、スティーヴ、後処理専門のカール、爆弾製造のロバート、文書偽造を務めるハンスの4人の仲間と共に、ヨーロッパ中に点在するターゲットを確実に仕留めるべく冷酷な任務の遂行にあたるのだが…。(allcinemaより)



ユダヤを扱うハリウッド作品ということで「変なプロパガンダじゃないだろうな」と危惧していたが、むしろ制作者側もそうならないように配慮した感すら受けた。淡々と進む物語のもつリアリティは、誰が正しいのか、どちらが正しいのか、そういった視線自体の誤りを指摘しているようだ。

「ブラック・ホーク・ダウン」でも似たような感覚を受けたけど、説明を省いて映像を見せることにより不足する善悪判断を自問自答で補うことを余儀なくされ、結果浮かび上がってきた自分の思想が試されている、そんな気分になった。こういう禅問答みたいのは好きだね。禅問答やったことないけど。


スピルバーグ観るのも久し振りだと思うけど、「さすが」の腕前です。
カット割の工夫や光の使い方、物語の見せ方が上手いっ!

犠牲者の11人の名前を読み上げるシーンはテレビの紹介とテーブルに投げられる写真のカットを交互に入れることによって冗長さを無くしているし、冒頭の選手村進入やベイルート作戦の上陸のシークエンスでは男達が無言で素早く着替えることで何かの作戦のスタートとそれに伴う緊張感を演出している。
バーで女に誘われるシーンの構図や色使いも見事だし、アブナー夫婦がピロートークしているときに窓から流れる光のコントラストも二人の距離感を暗示するかのように絶妙。
中でも電話ボム作戦のときに、アブナーと車待機組み、電話犯をワンカットで収めたシーンは本当に感心した。配置も分かりやすく、距離間も近く感じるため緊迫感は増し、流れが途切れないからそこで行われているような肌で感じる現実感がある。


と、いうことで「いやー。映画って本当にいいですね」っていう結論に行きそうなところなのだが、いかんせんこの映画、パワー不足感が否めない。

それが一番顕著なのが主人公・アブナーその人。

表情はパッとしないし、秘密作戦受諾もグズグズだし、仲間に煽られたら「じゃあ殺す!」ってノリだし、劇中でも言われていたが、「何故リーダーに選ばれたか分からない」。

大体、命を狙われるようになって、急に脅えてベッドを切り裂いたり、家族に手を出すなと狂乱したりしたって遅いし、そんな展開になることが、首相みずから依頼の国家機密を負う特殊任務に就く、ターゲットの後任を殺す、などという選択をする時点で、こういう自体になることを考えつかないのはちょっとお粗末ではないかと。

なぜ、アブナーが家族を犠牲にしてまである面では確実に倫理を犯す特殊任務に就いたのか。
なぜ止めることを考えなかったのか。
何を守り、何を目指したのか。

そこにはある種の圧迫感や使命感があったのではと推測されるが、作中ではそこに説明は無い。
アブナーにとって「国家が母」であるという下りが答えなのかもしれないが、それは誰にも分かりやすい動機のひとつにしか過ぎないのではないかとも思う。
疑問を内包しながらも突き進むしかない状況的・心理的描写さえあれば、ガツンと心に響く作品であったように思う。


スピルバーグからすれば「ユダヤの悲劇だよ?言わなくったって分かるっしょ!」てな考えかもしれないが、ほぼ単一民族の島国で生まれ育ち、人類皆兄弟!のサヨク教育が脳幹から染み付いた俺には分からない。シオンだかゴルゴタだか知らないが、いい大人が丘のために家族丸ごと殺しあうなんてのはまるでコントだ。話は突然全く逸れるが、そういう意味では悲劇の喜劇性に気付いたチャップリンはやっぱり天才だな。彼がこの事件を題材にした映画を作ったとしたら、是非観てみたいな。


えーと。これ以上とっちらかる前に短くまとめるなら、”よく出来た大作だけど主人公がアホっぽくてイマイチ感情移入できなかった。”ってところでしょうか。
これは自分の無教養の所作かもしれないが、そうではないのではない可能性も充分にあると思う。
誤解を恐れずに言えば、主人公と俺は、あるパラダイムシフトの前後に立っている。そのくらいの距離感を感じた。

まぁそもそも、一回で判断するような映画ではないような気もします。
2回3回と観て違った理解が出来てこそ、「この映画を観た」と言えるのかもしれません。って全然まとまんなかったなorz                 


満足度 79点  パパはゴッドファーザー

           

2007/05/25

SAW3


SAW3
SAW Ⅲ
(2006、アメリカ)
監督:ダーレン・リン・バウズマン
出演:トビン・ベル         ジグソウ
   ショウニー・スミス      アマンダ
   アンガス・マクファーデン  ジェフ
   バハー・スーメク       リン・デンロン医師



 斬新なトリックと壮絶な残酷描写で世界的に大ヒットしたシチュエーション・スリラーのシリーズ第3弾。謎の殺人鬼“ジグソウ”が仕掛ける新たなゲームが幕を開ける。シリーズの生みの親ジェームズ・ワンとリー・ワネルは原案と製作総指揮を担当。監督は「ソウ2」に引き続きダーレン・リン・バウズマン。 ある時、暗闇で目覚めたエリック。彼は拘束状態にあったが、自らの右足を犠牲にそこからの脱出を図る。またある日、密室での爆死事件が発生。またしてもジグソウの仕業と知った女刑事ケリーは、独自に検証を始めるが…。一方、不倫に溺れる女性外科医リンが何者かに誘拐される。リンが目覚めると、目の前には瀕死の殺人鬼“ジグソウ”が横たわっていた。ジグソウに付き従うアマンダがリンにルールを伝える。それは、ある男に仕掛けたゲームが終わるまで、ジグソウを延命させること。ジグソウの心臓が止まれば、リンの首に巻かれた爆弾も爆発する──。その頃、食肉工場の地下室で一人の男が目を覚ます。彼はひき逃げで最愛の息子を失った父親ジェフ。彼はそこで鎖につながれた3人の男女を目撃する。一人はひき逃げを目撃しながら法廷で証言しなかった女。もう一人は、犯人に軽い罰しか与えなかった判事。そして最後に、愛する息子をひき殺した男。ジェフは、この3人の運命が自分にゆだねられていることを知るのだった…。(allcinemaより)





う~ん。(-"-)
俺の求めるのとは違う方向に行ってるなぁ。グロすぎる。

初代SAWが評価されたのは何よりもその意外性に因るところが大きかったと思うんだけど、2,3と段々アイデアが貧弱になってきているような気がする。
新しいアイデアといえば拷問の方法だけ。

こんな映画で「悪趣味だ!」とかいうのはお門違いとは思うけど、プロットで勝負できなかったから、それを補うかのように残虐な描写を増やして誤魔化してる感じがする。
そりゃードキドキハラハラしたくて見てるんだけど、手足がねじ切れたり、脳みそをぶちまけたりとかで簡単に済ませようとしているのはちょっとなぁ。
CUBEなんかもこういう方向に行ったけど、なんか勘違いしてないかなぁ。好きな女に告白しようって時に吊り橋に連れて行くようなのは、工夫ではなくて単なる間抜けだと思うんだが。


SAWシリーズの方向性の良し悪しは置いといて、この作品だけでいうとジェフがいただけない。

ボケた顔の役者もイマイチだけど、それより彼の人格の設定に難があるように思う。

何を好み、何を大事にして、何を求めて生きているのか、そういった基本的な姿勢が伝わってこない。そうするに現実感が無い。血の通ったキャラになっていない。

普通、子供が轢き殺されたから犯人を恨む、っていったって限度がある。

一人息子でもない子供が不幸な事故に巻き込まれて死んで、犯人に対する処罰に納得出来ないからって、残された家族全て蔑ろにして悲哀に明け暮れ続けて、それにまつわる全ての人間が死ねばいいなんて思うわけないと思うのだが・・。

狂気的なジェフの態度からして、なにかとんでもない事件があったのかと思っていたのだが、物語の進行と共に事件の詳細を知れば知るほどジェフに共感できなくなっていってしまった。

ラストの落ちはリンが身の上話を始めた頃には察しがつくし、やっぱり基本的なプロットがイマイチだよね。

大体ジグソウの狙いが分からん。

彼の描く成功のビジョンとはなんだったんだ?

それに向かってちゃんと計画立ててたのか?

なるようにしてなったとしか思えないし、あの結末を招いたのは誰よりもジグソウの責任だと思うのだが・・。


音響効果、映像、カメラ、残虐装置のアイデア、等ディティールは凄くいいと思う。
特に初代SAWの疑問に答えてくれたのは良かった、というか嬉しかった。例の部屋の準備風景のシーンを見たら、もう一度初代SAWを見たくなったw

初代SAWが好きならそこだけでも楽しめると思います。


満足度 73点 (・ω・)ノ I saw saw a saw!

2007/05/24

ウォーク・ザ・ライン



ウォーク・ザ・ライン
WALK THE LINE
(2005、アメリカ)
監督: ジェームズ・マンゴールド
出演: ホアキン・フェニックス  ジョニーキャッシュ
リース・ウィザースプーン  ジューン・カーター



ボブ・ディランをはじめ数多くのミュージシャンに多大な影響を与えたカントリー・ミュージックの伝説、ジョニー・キャッシュの波乱に満ちた半生を映画化した感動のヒューマン・ラブストーリー。ドラッグから奇跡の復活を果たしたキャッシュと、彼の2度目の妻となるジューン・カーターとの10数年におよぶドラマティックな愛の軌跡を情熱的に綴る。主人公の2人を演じたホアキン・フェニックスとリース・ウィザースプーンは、劇中の歌のシーンも全て自分たちでこなす熱演を披露、各方面から絶賛された。監督は「17歳のカルテ」「“アイデンティティー”」のジェームズ・マンゴールド。 綿花栽培の小作で生計を立てる貧しい家庭に生まれたジョニー・キャッシュ。酒に溺れ、暴力を振う父に怯える毎日だったが、そんな彼の心の支えは優しい兄ジャックとラジオから流れてくる少女ジューン・カーターの歌声。ところがある日、その最愛の兄が事故で亡くなってしまう。父はお気に入りのジャックのほうが死んだことを嘆き、そのことがさらにジョニーの心を深く傷つける。やがて成長したジョニーは2年の軍隊経験を経て初恋の女性ヴィヴィアンと結婚、訪問セールスの仕事に就く。しかし仕事はうまく行かず、趣味のバンド演奏をまるで理解しないヴィヴィアンとの間にも溝が深まるばかり。その後、プロのミュージシャンとなったジョニーは、全米中をツアーする中で、少年時代の憧れ、ジューン・カーターとの共演のチャンスを得るのだった。(allcinemaより)



またまた登場、近所のビデオ屋ランキングの2位の作品。

ベスト10の中でなんとなくこれだけ観ていなかったのだが、結論からいうと直感は正しかった。

ムカついてしょうがない物語だった。
ジョニーみたいな奴、大ッ嫌い。

以下、俺の目に映ったジョニーの半生を淡々と書き出す。
ムカついているので全ネタバレ
観てない人は読まないでね。

子供の頃、優秀な兄貴が一緒に出掛けた時に自分が遊んでいる間に事故で死んでしまい、「神はいい子を連れていった」と父に嘆かれる。「お前が死ねばよかったのに」みたいなことも言われる。(これは可哀相)

やがて青年になり軍に入る。
軍隊では歌を歌ったり女を電話口で長々と女を口説いたりばかりしていた。

帰国後、オーディションに合格し一躍スターダムにのし上がると、ツアー先でファンの女性を食いまくり、なかなかヤラせない歌手の女(ジューン)を追っかけ回し、所構わず酒を飲み、ドラッグに溺れるなど家庭を顧みず放埓な毎日を送る。遂にはラリッたままステージに上り、ぶっ倒れる。
当然コンサートツアーは中止。正直周りは大迷惑。

帰りの空港で覚せい剤所持・使用で?逮捕される。
何故だか実刑も喰らわず。

釈放された後、久々に帰った自宅に帰るも、いきなり壁にジューンの写真を掲げるという暴挙に出てそれを咎めた妻を張り倒す。子供の前で張り倒す。
子供を連れて出て行く妻に「子供を巻き込むな!」という意味不明の主張をする。(妻はシカトして行ってしまう。)離婚。


ある日、いつものようにラリッたままジューンの自宅を訪れ、もちろんラリったままプロポーズする。
もちろん断られる。

その後、静かな湖畔にデカイ家を買って、引越し祝いのパーティーに両親・親戚と何故かジューンとその家族を招くが、その席上でまたも一人で酩酊しクスリをあおってラリってしまう。
それを親父に諌められると逆切れして来客を放置して外へ飛び出してしまう。

困惑して帰る家族達に目もくれず捨ててあったトラクターと格闘しているジョニーを、なぜかジューンと何故かジューンとその家族は暖かく見守り、彼を薬から立ち直らせようと湖畔の家に住み込み訪れてくるヤクの売人を猟銃で追い返すなどして彼を守り、遂には彼は禁断症状を脱することに成功する。
なぜこんなことをするのか。正直ジューンもラリっていたとしか思えない。


その後ジューンと一緒に歌手活動を再開したジョニーは。移動バスの中で疲れて眠るジューンを叩き起こし、「結婚しよう」「アホか、寝ろ」「怖い夢を見た。結婚しよう」「知るか。私眠いの。分かる?」「・・・結婚しよう」などという極めて身勝手なプロポーズを断られると、次はなんとステージ上で、演奏中にプロポーズした。


(音楽)ジャカジャカジャカ・・
「結婚してくれ」
「え?」
ジャカジャカジャカ・・
「結婚してくれ」
「な、なに言ってんの?それより歌いましょ」
「結婚してくれ」
「お客さんは歌を聴きに来たのよ。つーか今仕事してんのよ?分かってる?」
ジャカジャカジャカ・・
「40回プロポーズした。違う答えを聞かせてくれ」
「お願い。歌って」
ジャカジャカジャカ・・
「結婚してくれなきゃ歌わない」
ジャカジャカジャカ・・
「・・・・・」
「いいかい?いいだろ?幸せにするからさ?」
ジャカジャカジャカ・・
ジャカジャカジャカ・・
「・・・いいわ」


☆-(ノ゚Д゚)八(゚Д゚ )ノイエー
今夜、俺、サイコー!

バンド大迷惑。


その後も自らの名声をと愚鈍な大衆からの支持を上手に換金しながら、別れた奥さんと子供に縛られることも無く左団扇で末永く幸せに暮らしたのであった。めでたしめでたし。


ってな感じ。


こういうタイプの人間っているんだよねー。

悪いことは全部他人のせいで「反省」の概念すら持たず、感謝の意味さえも知らず、自分で自分を王様認定して、そのことに自覚すらない奴。


こういうやつは自分を王様だと思ってるから例え腰が低くても偉そうで(ジョニーは腰が低くも無かったが)、偉そうにしていると知らないひとからは偉く見えてしまったりするので女にはモテて、それでまた自分が偉いことを確信してしまい、そのように一度心の王様が誕生していまうと、その後に自分の無知・無能・自堕落さ故の苦境に陥っても、「本当は偉い俺」が苦労しているのは周りが悪いのだとしか考え、女を殴ったり上司に悪態ついたりするんだけど、それをまた知らないひとが見て「この人は大物だ」勘違いして、それが王様の確信を更に深めて(以下、ループ となる。


結果それが成功することも多々あるとは思うけど、俺はこういう奴は好きじゃない。
カントリーの大物だかなんだかしらんが、俺は嫌い。父の「お前が死ねばよかったのに」に深く共感する。


以上。


満足度 7点 ムカツクくらいの名演だったともいえる。

2007/05/22

パンク侍、斬られて候




パンク侍、斬られて候
町田 康
マガジンハウス















町田康、初の時代小説。らしいけど、そういったカテゴリーに収まる物語ではない。まぁタイトルで分かると思うけど。


あらすじとしては、掛十之進なる牢人が「腹ふり党」なる新興宗教の跳梁を利用して黒和藩の召抱えになろうと企み家老に近づくも目的を見透かされるが、家老は家老で対立する家老を追い落とすためにこの企みを利用しようと考え掛と組むことにする。
ところが、ことは描いたシナリオ通りには進まず、後には引けない2人は事件をでっち上げるなどして進展を図るが、これが暴走し異常事態を引き起こし、ついには藩の危機を招くことになってしまう。
これはいかんと沈静化を目論むも兵力が足らず右往左往していると、人知を超えた意外な協力者が現れる。
説明の付かない友軍、超常現象を操る敵。振られ続ける腹。
空前絶後の戦いはやがて全てを巻き込み終末へと邁進する―。
って感じ。
見ての通り、時代小説ではもはやありえない。


町田康の小説全般に言えることだが、登場人物は総じて皆真面目である。
真面目に下らないことを考え、何かのバランスを取るように発作的に意味不明な行動に出る。
この支離滅裂、傍目にはまるで狂気の行動を取る気持ち、その心理が分かる。様な気がするのが町田作品の魅力の一つではないだろうか。
誤解を恐れずに言えば、意味不明な行動のカウンターパートとして世の中が描写されているのではないだろうか。

さてさて、そんな真面目な登場人物たちだが、名前は一風変わっていることが多い。
本作でも"江下レの魂次"や"大臼延珍"など読みにくく覚えにくい名前が登場する。”シトゲちゃん”や”差オム”などといったあだ名も唐突に出てきて、しかもそれについての一切説明は無い。
正直言って読みづらいのだが、何故こんな名前を付けるのか?
このことについて、町田康は以前インタビューで答えている。

質問は自分自身が以前にパンク歌手をしていた時に(今も現役か?)、名乗っていた"町田町蔵"という芸名についてのものだったと思うが、「何故その名前か?」を問われた彼は、
「パンクに名前は関係ない。意味も無くカッコ悪ければ、それでいい」
と回答していた。

名前は関係ない。
名前が関係ないならば、その存在に関係するものとはなんだろう?また、どうして名前は関係ないのだろう。
大事なものとそうでないもの。好きなものと嫌いなもの。
区別の難しいものを時に定義することもなく割り切った生き様は清清しく、はっきりいってカッコいい。 近作においてもラストで放たれる台詞にその魂が込められている。


これも町田康全般に言えることだけど、 好き嫌いが分かれるのは間違いないと思う。

まぁ彼が好きな人は後悔しませんので是非。
好きじゃない人は・・、止めといた方がいいかもw
未読な人は、最初は辛いかもしれないが、そこはちょっと頑張って最後まで読んでみてください。
慣れるとハマリますよーw

2007/05/21

ハンニバル・ライジング



ハンニバル・ライジング(上・下)


トマス・ハリス (高見 浩訳)


新潮文庫






レッド・ドラゴン

羊たちの沈黙

ハンニバル

そして今回のハンニバル・ライジング

トマス・ハリスは30年作家生活の中で、上記4作とデビュー作「ブラック・サンデー」の計5作しか書いていない寡作家。ハンニバルシリーズ専門の作家みたいになってしまったな。

寡作なのはいいけど、羊たちの沈黙の大ヒット後にスピン・オフ連発、ライジングに至っては脚本まで手掛けているとなると”商売っ気”が透けて見えて嫌な感じだよねぇ。


と、負の感情を持ったまま読み始めてしまったからか、どうも映画化を念頭に描いたと思われる箇所が目に付き物語の世界に入り込めない。過剰に映像的な描写が却ってこちらの想像力を阻害してしまう。頭の中でキャラが動き出さない物語ほど退屈なものはなく、読み終えるのに随分時間が掛かってしまった。

坊主憎けりゃ、じゃ無いけど、降って沸いたような日本文化礼賛も哀れなユダヤ人登場も媚びに聞こえ、ボリュームの無い上下巻化も憎く思えてきた。


大多数の人と同じだと思うが、俺自身も映画の「羊達の沈黙」から入ったクチなので、最後はやはり映画を観て判断したいと思う。
劇場に行こうと思ってたけど、DVDでいい気はしている・・。

Words

ヘムレンさんは、だんだんと目が覚めてきました。

そして、自分がだれだったのか思い出しました。
(だれかほかの、知らないひとだったらよかったのにな…)

ねむる前より、もっとずっと疲れていました。なのに、また新しい一日がはじまろうとしているのです。その一日が、夜までつづくのです。
それから、次の一日がやってきて、そのまた次の一日がやってきて、一日また一日と、ずるずる、ずるずる、なんのへんてつもないヘムレンさんの日々が、のんべんだらりとつながっていくのです。

「ムーミン谷の十一月」

時は流れない

先日、友人に誘われ野球観戦@東京ドームに行ってきた。

日ハムvs楽天

超地味なカードだが、日ハムの6番、田中幸雄選手の通算安打数が5/16日の試合を終えた時点で1,
2,000本安打まで後一本と迫っていたので、フーズフーズの頃からの田中選手のファンである友人Iに誘われ記録達成の瞬間を拝みにいくことになった。 (フーズフーズに在籍していたかは未確認)

試合は6時開始だが、ドームに着いたのは7時過ぎになってしまった。
水道橋駅からドームに向かう途中のチケット売り場があるのだが、こんなしょぼいカードなのにも関わらず(失礼)、長蛇の列になっていた。
これは意外だった。田中幸雄って人気あるんだなー。


手荷物検査を終え、回転ドアをくぐって球場に入ると正面にガラガラの3塁側スタンドが見えた。 さすが楽天。
やはり日ハム側がメインになっているのかな、観客席に近づいて驚いた。1塁側はほぼ満員だったのだ。

さて、試合は淡々を進み、まぁそれほど盛り上がることもないまま田中幸雄の打席がやってきた。
すると。
辺りの人がわらわらと立ち上がるではないか!
ユキオーユキオーと言いながら歌い、叫び、跳ねる。
ただ打席に立つだけでスタンディングオベーションとは、スターのようだ。というか、日ハムファンにとって、彼は紛れも無いスターなのだろう。それを初めて実感した。
実感はしたが面倒なので座っていたかったが、前の人が立ち上がったため何にも見えなくなってしまし、仕方なく立ち上がると、田中幸雄はその打席で見事に右中間にヒットを放った。クリーンヒットだった。
ヒット自体は取り立ててどうというものでもなかったが、周りのファンの反応は凄かった。
高く跳ね、声を枯らし叫び、闇雲に写真を撮る。球場は揺れ、売り子は販売を諦め、人々は皆笑顔だった。 泣いているファンもあった。友人もグッときている様子だった。


俺が見たのはたった一本のヒットだが、それに至るには様々に起伏があったのだろう。そしてファンもそれを自分に重ね合わせて応援してきたのだろう。だから今、共に泣けるのだろう。
分かる、などとはとても言えないが、なぜか俺にも込み上げるものはあった。

随分前のウイスキーのCMに、こんなフレーズが流れていたのを思い出した。

時は流れない。

それは積み重なる。


重ねられた時というのは人の心を動かす力があるんだなぁ。と一本の平凡なヒットを見て思うのでした。

2007/05/15

バッド・エデュケーション


バッド・エデュケーション
LA MALA EDUCACION
BAD EDUCATION
(2004、スペイン)
監督: ペドロ・アルモドバル
出演: ガエル・ガルシア・ベルナル  イグナシオ/アンヘル/サハラ
    フェレ・マルティネス       エンリケ



 「オール・アバウト・マイ・マザー」「トーク・トゥ・ハー」のペドロ・アルモドバル監督が、2人の青年の過去から現在に至る壮絶な愛と裏切り、渦巻く欲望をスリリングに描いた半自伝的ドラマ。主演は「モーターサイクル・ダイアリーズ」のガエル・ガルシア・ベルナルと「アナとオットー」のフェレ・マルティネス。 1980年、スペインのマドリード。新進映画監督のエンリケは、若くしてすでに成功を収めていた。そんな彼のもとにある日、少年時代の親友イグナシオが脚本を手に突然訪ねてくる。神学校寄宿舎では強い愛で結ばれていた2人だったが、イグナシオの変貌ぶりに戸惑い、疑念を感じてしまうエンリケ。一方で彼は、差し出された脚本の内容に惹き込まれていく。そこには少年時代の彼らの一途で純粋な愛と、それを引き裂く悲劇が綴られていた。2人はその脚本を基に自伝的な映画の撮影を始める。しかしその後、エンリケはイグナシオの大いなる秘密を知ることになるのだった…。(allcinemaより)



最近見る機会の多いガエル・ガルシア。

いやーコイツはやっぱりかっこいいなぁ。白地に花柄のシャツなんて俺も着こなしてみたいよ。

そしてカッコイイばかりではなく、今作は演技も凄い。

まず女装。そしてホモ。おっさんとキス。(←演技関係ねぇw)

仕事とはこれは凄い。プロだ。劇中でも必死に役を貰おうとする役者を演じているのだが、その気迫は劇中のイグナシオのものなのか、ガエル・ガルシア本来のものなのか分からなくなる。圧巻です。

対するフェレ・マルティネスもいいね。こちらは落ち着いた演技を見せていて、これまたハマってる。

神父も少年時代の子役も、チョイ役のスタイリストまで皆いい演技を見せてます。

素晴らしいキャスティング。

ストーリー・プロットもテンポ良く先へ先へと引っ張って行き、間延びさせません。シークエンスの長さ、時系列の調整の仕方もちょうど良く感じました。

ファッション・町並み・インテリア、映像も素晴らしい。白壁の貧しい住居。ステンドグラスのように色を散りばめた壁面。赤い柱。原色のシャツ。

来年から甥っ子がバレンシアに留学するんだけど遊びにに行きたくなりました。

全体のバランスがよく、映画として非常に完成度が高いと思います。

惜しむらくはゲイの心理がイマイチ分からなかったこと。

頑張ったけどやっぱり感情移入出来なかった。

まぁ良かったのかもしれないがw

満足度 68点  ・`ω・) ホモ!?ス・スゲェ…

16歳の合衆国


16歳の合衆国

THE UNITED STATES OF LELAND

(2002、アメリカ)


監督:
マシュー・ライアン・ホーグ


出演:
ライアン・ゴズリング
リーランド・P・フィッツジェラルド
ドン・チードル
パール・マディソン
クリス・クライン
アレン・ハリス
ジェナ・マローン
ベッキー・ポラード







突然、刹那的な殺人という凶行に走ったごく平凡な16歳の少年の心の内を真摯に見つめた衝撃の青春ドラマ。本作がデビューとなる新鋭マシュー・ライアン・ホーグ監督が、ロサンジェルスの矯正施設で教員生活を送った時の実体験を基に脚本を執筆、作品のテーマに共鳴したケヴィン・スペイシーが製作にも名を連ね映画化を後押しした。恋人の弟を殺してしまった主人公の複雑な心の葛藤と、事件で安定を失ってゆく周囲の人々の人間模様をリアルに描く。主演は「タイタンズを忘れない」「完全犯罪クラブ」のライアン・ゴズリング。
 16歳の少年リーランドはある日突然、知的障害を持つ少年ライアンを刺し殺してしまう。殺された少年はリーランドの恋人ベッキーの弟。リーランド自身も一緒に遊ぶなどよく面倒を見ていた。周囲の誰もが衝撃を受ける中、彼は逮捕され、矯正施設へ収容される。しかし、殺人の動機については決して何も語ろうとしない。教官を務めるパールは、聡明でとても殺人を犯すようには見えないリーランドに強い興味を抱く。売れない作家でもあるパールは、彼の心の奥底を解明することで本が書けるのではないかと期待し彼に近づく。そして、野心を秘めつつリーランドのカウンセリングを始めるだったが…。(allcinemaより)








大人しい少年。突然の凶行。黙秘。

10年会っていない有名作家の父。
息子を溺愛する母。
ドラッグに溺れる恋人。
閉じた心を開こうとする教師。


アメリカではよくあること。っていった感じのストーリで、飽食に満たされた国の倦怠が生んだ悩みらしい怠慢が鼻につく場面もある。


映画をみているとよく思うのだが、どうもアメリカには特有の歪みがある気がする。


例えば、劇中、ヤク中のベッキーのセリフにこんなのがある。


「私は悪い子じゃない。それは分かってる。


ただ過ちを犯しただけ。」



お前が言うなー (,,`゜皿゜)≡⊃≡⊃≡⊃)`A゜)ノ、;'.・


ってのが普通の反応じゃないのかなー?


なんていうのかな。性善説に過ぎるっていうか、理想を理想のまま置きすぎるっていうのか、いいことも悪いことも出来るし、したいのが人間だと思うんだけど、どうも悪いものは人外に置いてしまって、それは仕方の無いことなんだよ、さあ祈ろう、もしくはカウンセリングを受けようっていうスタンスには違和感を感じる。「厳しさ」や「強さ」を排除した「優しさ」や「愛情」なんて寝言ほどの役にも立たないと思うのだが。



ちょっと脱線気味なので映画に戻すと、そういったことを考えるのが思春期の特徴であり特権であるとするのなら、その点この作品はよく出来ている。主人公のバランスの悪さ、全能感が垣間見える応対などはとてもリアルだ。


中でもラストのWHY?は秀逸だ。主人公が頭の整理がつかないながらも優しさを選択しようとしたのがよく伝わってくる。


最後の事件も根っこは同じで、強さを弱さと優しさを上手に定義付け出来なかったということなのだろう。


真っ直ぐに生きる。


ただそれだけのことが何故時に困難なのか。


たぶん人はその問いの答えを出せないまま大人になってしまうからなのだろう。



満足度 76点 僕にもそんな風に思っていたころがありました・・

赤ちゃんポスト

赤ちゃんポストについて、意見が割れている。

熊本の病院が今月10日から運用を開始したのだが、初日に早速捨てられていたことが発表されたのだ。
3歳の男の子だという。
ふーむ。ちょっと考えてみよう。


まず赤ちゃんポストとは何か。

知らない方もいないと思うが一応読売新聞の記事を引用しておきます。






命救う試み波紋 「子捨て助長」批判も



 熊本市の慈恵病院が、様々な理由で子育てが出来ない親から匿名で新生児を預かる国内初の「赤ちゃんポスト」の年内設置を目指している。(熊本支局 掃本(ほきもと)直行)

(中略)蓮田太二・副院長(70)は「捨てられ、失われる命を救いたい」と語る。その背景には、中絶や養育放棄で多くの命が失われている実態がある。

 厚生労働省によると、捨て子の相談数は年間200件前後とされる。(中略)

日本でも、子捨てを助長しかねないと危惧(きぐ)する声がある。日大大学院法務研究科の板倉宏教授(刑法)は「安易な養育放棄につながりかねず、病院は親から養育できない理由を聞き出す工夫が必要だ」と話す。

(中略) 柳沢厚生労働相は衆院厚生労働委員会で、「一つの救いを提供する意味もある」と意義を認める一方で、「あそこに行けば子どもから離れられるという気持ちを助長する懸念もある」と答弁した。

 大臣発言は賛成、反対の溝は簡単には埋まらないことを端的に示す。病院や自治体、関係省庁で課題を整理し、議論を深める必要がある。

 慈恵病院の赤ちゃんポスト 現計画では、人目に付きにくい病院の外壁に開閉できる扉(縦45センチ、横65センチ)を設け、36度に温度管理された特製の保育器を置く。新生児の重さをセンサーが感知し院内にブザーで知らせ、医師らが駆け付ける仕組み。監視カメラは付けず、「もう一度、赤ちゃんを引き取りたいときは、信頼して、いつでも連絡してください」といった内容の手紙を置く予定。

2006年11月29日 読売新聞)



最初に書いたとおりこのポスト設置をめぐっては意見が割れている。
割れている段階で強行するのだからいかな謗りをも受ける覚悟があるだろう。

世論は、大まかに言って、罪の無い命を守ることを最優先すべきだという意見と、安易な保護は倫理崩壊を加速させる、といった見解とに分かれていると思う。

んーやっぱり、俺の立場は後者だな。




自由と責任を切り離すことだけはしてはならない

ってことだね。


いかな理由があろうと、行為と結果に対する責任は負うべきだ。

理由も問わずに責任のみを放擲させるなんてアホの極地。


アホは話が読めないからアホなのだ。ただ助けてやるだけでは愚行を繰り返すのは目に見えている。
ご飯お預け、殴る蹴るの暴行を加えるなど動物の躾よろしく教育する必要がある。
産むだけなら猿でもできる、よね。




思ったんだけどさ。
ちょっとそこらへんのホームレスの人さ。

捨てられた。

って言ってポスト入ってきなよ。


理由は問わずに3食昼寝介護付き。

快適ですよ?

2007/05/14

この森で、天使はバスを降りた


この森で、天使はバスを降りた
THE SPITFIRE GRILL
(1996、アメリカ)

監督:リー・デヴィッド・ズロトフ
出演:アリソン・エリオット
   エレン・バースティン










ある町に降り立った少女が巻き起こす出来事を温かい視点で描くハートウォーミング・ストーリー。森の奥深くにある小さな町を通るバスからパーシーという少女が降りてくる。彼女は、ハナという無愛想な女が経営するレストラン『スピットファイアー・グリル』で働くことになる。町の人々はよそ者であるパーシーに奇異のまなざしを向けるが、パーシーの魅力に周囲の人々は惹かれてゆく。だが、彼女は誰にも言えない暗い過去があった。(allcinemaより)









シンプルでいて情感あふれるストーリー。
素朴な人々が住む小さな町の大きな、しかし歴史に残るようなものではない事件を描いた物語。

邦題が原題からえらい飛躍していますが悪くはないかと。最初はギャップを感じるでしょうが、最後まで観ればきっと納得ゆくかと思います。
これに限らず、内容に則してオリジナルティを持たせた邦題は味があって好きですねー。センスが問われるところですが。

ほどよく起伏のあるストーリー展開もいいですが、静かな町の生活、音の無い森の中のヒロインが透明感に溢れていて静かに見ているといつの間にか映画の世界に引き込まれます。そのピュアな雰囲気を味わうだけでも見る価値はあると思います。


ちなみにこのブログに頻出する近所のビデオ屋ランキングの1位作品です。ただ僕はamazonでDVDが690円で売ってたから買っちゃいましたけど。ちょっと画像が荒いけど、超お買い得でした。



正直あまり内容に触れたくないです。

結末には賛否両論あると思いますが、万人にオススメできる秀作だと思いますので信じて観てみてくださいな。



総評 90点  (;´Д`)ノ パースィーーー!!

バベル



BABEL

(2006、アメリカ)



監督: アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
 
出演: ブラッド・ピット   リチャード
    ケイト・ブランシェット  スーザン
    ガエル・ガルシア・ベルナル   サンチャゴ
    役所広司   ヤスジロー
    菊地凛子   チエコ
    アドリアナ・バラーザ  アメリア
    ブブケ・アイト・エル・カイド  ユセフ
    ムスタファ・ラシディ  アブドゥラ





「アモーレス・ペロス」「21グラム」の俊英アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督が、旧約聖書の“バベルの塔”をモチーフに描き出す衝撃のヒューマン・ドラマ。モロッコ、アメリカ、メキシコ、日本、それぞれの場所で孤独な魂どうしが織りなす愛と哀しみ、再生への希望の物語が同時並行で鮮やかに綴られていく。日本から役所広司とともに参加した菊地凛子が各国の映画賞レースを賑わせ日本でも大きな話題となる。 モロッコ。山羊飼いのアブドゥラは知り合いから一挺のライフルを買い、それを山羊に近づくジャッカルを追い払うためとして息子の兄弟アフメッドとユセフに与えた。すると、兄弟は遠くの標的めがけて遊び半分で射撃の腕を競い合い、ユセフが険しい山間部を走ってくる一台のバスに引き金を引く。そのバスには、一組のアメリカ人夫妻リチャードとスーザンが乗り合わせていた。彼らは、生まれて間もない3人目の子供を亡くしたことがきっかけで壊れかけた絆を取り戻そうと、2人だけで旅行にやってきた。ところが、どこからか放たれた銃弾が運悪くスーザンの肩を直撃。リチャードは血まみれの妻を抱え、医者のいる村へと急ぐ。一方、夫妻がアメリカに残してきた幼い子供たちマイクとデビーの面倒をみるメキシコ人の乳母アメリア。息子の結婚式に出るため帰郷する予定が、夫妻が戻らず途方に暮れる。やがて彼女は仕方なく、マイクとデビーも一緒に連れてメキシコへと向かうのだった。日本。妻が自殺して以来、父娘関係が冷えきっている東京の会社員ヤスジローと女子高生になる聾唖の娘チエコ。またチエコは満たされない日々に孤独と絶望を募らせていた。そんな中、モロッコの事件で使用されたライフルの所有者として、ヤスジローの名前が浮かび上がる…。(allcinemaより)





すげーいっぱい書いたのにまちがって全部消しちゃってやるきなくした。

もう適当に書く。軽くネタバレもあるかも。全部は書かないから安心してくらはい。


大きく分けて次の4つのストーリーの同時進行で構成されている。(題名は適当につけた)


い)東京が舞台の「リンコ、何も聞こえない!」


ろ)アメリカ、メキシコが舞台の「サンチャゴのバカ!死んだらどうするの?」


は)モロッコが舞台の「モロッコブラザース。愛の賛歌」


に)同じくモロッコが舞台の「俺達、セレブ夫婦」


4本立てでお送り4本が同時に進む。ただし時間軸は多少いじってある。

それぞれのストーリーの接点は、(ネタバレ。反転してください) い)に出てくる女子高生の父親がモロッコにハンティングに行った際に現地のガイドにあげたライフルが は)の兄弟に渡り、その兄弟がふざけて撃った弾が に)の夫婦のうち妻の肩に命中して瀕死に。 夫婦はアメリカ人で2人の子供がいるがメキシコ人のベビーシッターに預けて今回の旅行に来ていた。そのベビーシッターが子供達を連れてメキシコに行くのが ろ)の話。 ってだけ。 最後まで絡まないし、直截には関係ないと言っていい。


~バベル御鑑賞上の注意~


1)デートでは見ないほうがいい。会話弾まないから。


2)どうしてかっていうと、4つの話の同時進行という構成なうえにほとんど絡まないから主題がわかりにくい。結末が明確でなく、内容が明かされない手紙があるなど視聴者に委ねられている部分も多いため下手に自分の解釈を言うとすれ違う恐れがあり、臆病になってしまうと思うから。現に俺の両隣のカップルは退席時もずっと無言だった。俺も一人なのにスタッフロールが終わるまで考えをまとめる必要があった。分かりやすいのが好きな人は隣のスクリーンでロッキーを観ましょう。


3)話題の凛呼ちゃんは大したことない。演技もボディも(←失礼)。手紙は気にしてはいけない。


4)話題のポケモンフラッシュも俺には効かなかった。っていうかそこらの店でもある程度の演出。


5)モロッコは雰囲気があっていい。しかしモロッコである必然性も必要性もない。


6)メキシコも雰囲気はいい。行ってみたい感じ。サンチェゴと兄妹の行く末を案じてはいけない。


7)ブラッド・ピットとケイト・ブランシェットは誰でも良かったんじゃ?などということはない。失礼なことを言ってはいけない。


8)この映画がまとまっていないのではなく、あなたの頭脳が愚鈍なのだ。ただそれが普通なので気にしないこと。



満足度 75点 ハッキリ言って完成度は低いです。

(↑考えてみると、作品を評してるわけでもないので今度から変えます)

2007/05/10

ゲシュタルト崩壊

ゲシュタルト崩壊、って知ってますか?

多くの人は知らないと思います。
でも、体験したことはあるはずです。
多くの人は。


以下、wikipediaより

ゲシュタルト崩壊とは心理学における概念の一つで、全体性を持ったまとまりのある構造(ドイツ語でゲシュタルトGestalt 形態)が、なにかをきっかけとして関連性に疑念を抱く状態となり、個々の構成部分のみに切り離して認識しなおそうとする事である。
例えば、生来なにも疑わずに受け入れて育ってきた環境や知識に対して、それと宗教的や制度的に全く反する世界を体験した際、それまで持っていた
自我アイデンティティーの存在意義について、自らが立っていた土台そのものが崩される思いをする現象である。
同様な現象は
認知心理学にも『文字のゲシュタルト崩壊』という現象として見られる。これは、同じ漢字を長時間注視していると、その漢字がバラバラに見えたりする現象である。ただしこの際、静止網膜像のように、消失は起きないとされる。 また、「借」と言う字を見たときに起きやすいようである。

どうです?
特に「文字のゲシュタルト崩壊」の「同じ漢字をずっと見続けていると見慣れない感じに見えてくる」こと。
経験ありませんか?

>「借」という字を見たときに起きやすいようである。
なんて書かれたら見たくなっちゃいますよね?
用意しました。
ハイ、どうぞ。

じっくりと見つめてください。








どうですか?ゲシュタルト、だいぶイッちゃいましたか?


僕はこの現象には小学校くらいには気付いていて、このバラバラに壊れた感覚の底に「確かなもの」が見えるような気がして、また単純にその感覚が面白かったので、時々わざとゲシュタルトを崩壊させて遊んでました。
もちろんゲシュタルトなんて名前は知らなかったですけど。

ところで、これ、漢字だけじゃなくて、人の顔でもこういうことない?って思った人いませんか?

そうです。これは静的なものならなんにでも起こるようなのです。
どうも元来人の目(脳?)というのは動的なものに比べて静的なものを捉えるのが苦手なようですね。
止まっているものをずっと認知し続ける、ということが出来ないようです。
そうやって脳に入る情報量をコントロールしているのかもしれませんね。

先ほどゲシュタルト崩壊で遊んでいた。と言いましたが、僕がそのとき使っていたのは、鏡に映る自分の顔とか、母親の顔とかでした。それらをじーっと見つめ、見知らぬ他人に見えるまで凝視したりして遊んでいました。
自分はともかく、見慣れた母の顔が別物に見える感覚というのは、そら恐ろしいものでしたよ。
人間不信になりそうでした。

僕はこれを精神鍛錬にもいいと思って行っていましたが、今回この言葉を知って2,3のサイトを調べていたらこんな話を見つけました。

大戦中 ナチスがユダヤ人に行なった実験に 人格をコントロールするという名目で 一日数回 被験者を鏡の前に立たせて、鏡の向こうの自分に話し掛けさせ (例えば『お前は誰だ』とか言わせ)精神の変化を観察記録していったそうな。 実験開始後 10日間経過したころには異変がみられ始めた。 判断力が鈍り 物事が正確に把握できなくなり、 そして3ヶ月経った頃にはすっかり自我崩壊し 「自分が誰だか分からなく」なって 狂ってしまった。


(以下、それを読んだ人の話。)

当事、好奇心旺盛だった友人(以下 )と僕は 「ウソくせー 試しにやってみようぜ」という事になった
(中略)
しかしすぐに 気分が悪くなり 吐き気を催し (僕の顔がキモかったからでは無いです) やっぱヤバいなと思って私はやめた。
(中略)
次の日 友人Aに 怖くてちょっとしか出来なかった旨を言うと 「うわ、ダッセー あんなもん怖くもなんもねぇよ」と子馬鹿にされました。
(中略)
それから数日後 夜中 急にAから電話がかかってきた。そして受話するや否やいきなりAが 『俺って オレだよな? 俺って、相田XXX(Aの本名) だよな?』 と変な事を聞いてきた 『な?な?』って 今にも泣きそうな声で聞いてきた
僕が「何おかしな事言ってんだよ、お前は相田XXXだろ」と答えてやると 『そっか...そう だよな。』と Aは少し落ち着いた様子でこう続けた 『実はさ、あの後も 何度か鏡に向かってやってたんだ。いや、別にナルシストなわけじゃないんだけども鏡の自分に話し掛けてると不思議と気分が良かったんだ』 『何かどんどん自分が自分じゃ無くなっていく感覚が気持ちいいんだ』
(中略)
心配になってもう一度電話をかけてみたがなかなか出ない。 12回コールしたところでやっと出たAは一言こう言った。  
 『 お前.. 誰だ? 』
(中略)
その後Aは実家に連れ戻され地方の病院に入院したので 詳しいことは分かりませんが 人づてに聞いた話によると 今では精神状態も大分良くなったそうな ただ、Aの病室には自分が映る鏡や鏡面の金属製の物は一切置いてないのだと

http://syarecowa.moo.jp/129/24.html




ひぃぃぃいいいい((((;゚Д゚)))))

どうも僕は自分で思う以上のハードトレーニングを積んでいたようです。


けどまぁ、もしアイデンティティに悩んだらこういうのもいいかもしれませんけどね。
少なくとも僕は自分がこの世界の住人であることに異議を挟もうとは思わなくなりました。
それを前提として考えを組み立てるようになった、という方が正確かな。



そういえば悪魔を呼ぶ方法にも合せ鏡の中で念じるなんていうのがありました。

合わせ鏡の中の悪魔はどこから出てくるんでしょうねぇ・・・。



例えば、

ほら、



あなたの中にも・・・・



ひひひひひひひひひひひひひひ




ドット

ドット
(2005、アメリカ)

近所のビデオや最新作を借りてきたんだが、劇場未公開作だったらしく検索しても情報が何もねぇw
最新作だからすぐ返しちゃったんで、資料も残ってねぇw

なんか見たことある人が出てたけど名前もわからねぇw
とりあえず24(アメリカのドラマね)に出てた女の子が出てるみたいよ。観てないから誰だか分かんないけど。

筋としてしては~、えーと、ネタバレしないでサスペンスを説明するのって難しいな。
しかも最初に言っちゃうけど、この映画は脚本が酷くて、なんか登場人物の行動が短絡的で、そういう頭の悪い人たちばかりの物語になっているから、全体としては破綻してるんだよね。

でもまぁそれでも要約するなら、

学内でも評判の美人のニーナの家に引き取られてきた娘ドナ(←仮名。名前忘れたw)。
彼女は幼い頃に母を、最近になって父を事故で亡くした孤児であり、しかもそのショックで聾唖になっていた。
最初はドナを嫌っていたニーナだが、徐々に彼女の静かな人柄に魅かれるようになる。
やがてニーナはドナの秘密を知り、ドナはニーナの秘密を知らせれることになる。
それがどんな結末を呼ぶかも知らずに・・・

ってな感じかな。


ドット・ジ・アイが結構面白かったんで思わず借りてしまったが、当然なんの関係もありませんw


総評 15点 24の美人さんが好きならいいんじゃないの?(どっちだか知らんがw)

ロッキー・ザ・ファイナル


ロッキー・ザ・ファイナル
ROCKY BALBOA
(2006、アメリカ)

監督・脚本・主演:シルベスター・スタローン











 シルヴェスター・スタローンの出世作にして代表作「ロッキー」シリーズの6作目。スタローン自ら脚本と監督もこなし、第1作から30周年を迎えた伝説のシリーズを締めくくる。現役を引退し、愛妻エイドリアンにも先立たれ、おまけに一人息子との関係もこじれて満たされない日々を送るロッキーが、ある決意を胸に無謀な復帰戦に挑む姿を、彼の人生の思い出の数々をちりばめつつ熱く感動的に綴る。
 ボクシング界のかつてのヒーロー、ロッキー・バルボアも今では引退し、地元フィラデルフィアで小さなイタリアン・レストラン“エイドリアンズ”を経営していた。妻エイドリアンは既に他界し、息子のロバートは有名人の父に反発して家を出ていった。もはやかつての栄光とエイドリアンとの思い出にすがって生きるのみだったロッキー。だがやがて、そんな心の喪失感を埋めようと再びボクシングを始めたロッキーは、次第にかつての情熱を取り戻していく。一方、無敵の現役ヘビー級チャンピオン、ディクソンは対戦相手に恵まれず、マッチメイクに苦しんでいた陣営は、伝説の王者ロッキーとのエキシビジョン・マッチというイベントを企画する。降って湧いた現役最強ボクサーとの対戦というオファーに対し、ロッキーはある決意を秘めこれを受けて立つのだった…。(allcinemaより)










ひっさびさに劇場で映画観た。
やっぱ映像は綺麗だね~。音も容赦の無い大音響でイイ!(・∀・)
だけど後ろの席の奴がずっとポップコーンくちゃついてやがって、それはイクナイ(・Α・)
トータルとしては自宅劇場の方がいいかな?


で、あのロッキー最新作にして最終作。

原題はファイナルじゃないのね。


評判では意外にも面白い!という評判が多く聞いた。
ラジー賞(つまんない映画に贈られる賞。毎年やってるけど授賞式には誰も来ない)の常連のスタローンだが、今作では文字通り命を削ったドーピングによる素晴らしい肉体を駆使して最高の作品を作り上げてきたようだ。

期待を胸に観にいったけど、うーん・・。ちょっと期待しすぎた感じ?
っていうか年を取りすぎたのかな~。

ロッキーのセリフが胸に響かない・・・。
突き上げる拳が脳を叩かない・・・。
あのメインテーマは・・・、ちょっとキましたw

まぁロッキーだからいいのかなぁ。
ちょっと評価が難しいです。


総評 77点  ロッキーシリーズの評価と取ってもらっても結構です・・

2007/05/01

4301 アミューズ, T&D欧州新成長国

100株 1429円指しといたら売れてた。
今日の始値が1396円だったのに、9:05に約定。結局1414円で終えてた。

こんな値でも約定するときがあるんだなぁ・・。
平均取得単価が1402円になってたから、1429-1402=27*100=2700円。
ちっちぇぇええええ!CDも買えんな。

ついでに月々一万円だけT&D欧州新成長国ファンドに積み立てることにした。
今は+0.66%みたいだけど、結構リスクは高そうなのでワクワクして見てみることにする。


手数料とか考えるのが面倒なので収益は口座サマリーで見ることにしよう。
現在の資産評価が
546,453
口座に入れたのは55万だから
-3,547円
か・・・。
やっぱ種が小さいと動きもしょぼいな。

2007/04/17

何のために生まれた

冷蔵庫にトマトが余ってたいたのでスーパーでチンゲン菜を買って来てあんかけに炒めてラーメンに乗っけて食べた。うまかった。
まだ余ったので鳥ハムを作った残りの鳥だしスープに余ったチンゲン菜とトマトを入れ、溶き卵を加えてスープを作った。味付けは塩胡椒のみだが、これもうまかった。

チンゲン菜はうまい。
炒めてもうまい。茹でてもうまい。大きさも手頃で、ちょうど一食で使いきれるように育っている。
食べられるために生まれてきたようだ。

中華料理に使われる食材では、空芯菜というのもある。
字の如く中が空洞になっている野菜だ。ちょいクセのある味だが、炒めるとうまい。
空洞の茎のおかげで歯ごたえがいい。
トッポという菓子がある。ロッテのヒット商品だ。
菓子メーカーの開発部がサクサクとした食感を出すために連日連夜篭りきりで風呂にも入らず家庭も省みず多大の犠牲を払って辿り着いたのがこの「空洞」というスタイルだ。
それをこいつは生まれながらに備えている。天才だ。食わずにはいられない。

フルーツではバナナがある。
甘く、柔らかく、子供から老人まで、離乳食から末期の病院の見舞いにまで使われる、人と共に生きるフルーツだ。
食べやすいだけでなく、剥きやすい。
ナイフ不要。手で剥ける。
半分で剥くのを止めておけば手も汚さずに食べられる。
種もないから、そのままかぶりつける。
太さ大きさも手頃なのでカットする必要も無い。
収納時には房につけたままにしておけば散らかることもなく、長持ちもする。もちろん室温でOKだ。

一体お前は何のために生まれてきたのだ。

4301 アミューズ

間違えてライトオンを売った金で4301 アミューズを買った。

最初100株、追加で100株、計200株。
最初の100株が1391円、追加が1407円。要するにまだ上がると思って買い越した。

そして今日の終値1400円。

俺センス無いかも・・・。

イーモバイル ダイヤルアップ接続方法覚書

DO1NEの付属ユーティリティソフトは自動接続が無く面倒なのでWindows標準の接続を使うことにした。
以下、設定項目。

user:[em]
password:[em]
電話番号:[*99***1#]

こんだけ。超シンプル。
全員定額で区別する必要がないからか、user名もパスワードも同じみたい。

ユーティリテイは(多分)従量制サービスも念頭に置いて作られたため自動接続も無いのだろうが、結果使い勝手が悪くなっているだけだな。
切断時に通信量が表示されたり、総通信量もチェックできたりするみたいだけど定額制では無意味w
なんでこんな仕様になっているのかと思ったけど、取扱説明書にも従量制サービスに関する説明が載っているし、本当に寸前までサービスについて議論が交わされていたんだろうね。喧々諤々の会議が想像できて面白い。
最後は千本社長の鶴の一声で定額一本で行くことが決まったのかな?
詳細は知らないが英断だったと思う。


これに限らずだけど、イーモバはシンプルなのがいいね。

携帯キャリアやプロバイダのせいだと思うんだけど、最近は一見安いがオプションや縛りが多いサービスはなんか胡散臭く感じるし、
んで、俺の使い方だとどの契約になって、それはいくらなの?
という一番知りたいことが分かりにくいから何となく見送る癖がついていた。
その点イーモバの定額6千円のみ!というのは分かりやすくていい。
高い安いの問題とは別に、騙されていないことがハッキリしているだけでもいい。

携帯に参入したのに音声サービスは後回し、ってのもコンセプトがハッキリしていていい。

今回の俺は、

3.6M!
データ通信のみ!
定額6千円!

って言われて、

3.6Mなら充分だな。
データ通信か。ん?うまくすれば自宅の回線解約できるのか?
6千円なら、電話をスカイプにしちゃえば月々1,000円プラスだけだな。それなら買いだ。

と3行で検討することができた。
まぁ、実際にはエリアの問題で迷ったわけだけど。(これは無料解約期間を設けてほしいね。次善の策として電波チェッカー貸し出しでもいいけど。)


色んな場面でままあることだけど、下手に複雑にした(なった)ものてのは逆に失敗するモンだよね。

シンプルイズザベスト。

2007/04/16

イーモバイル 通信テスト

折角モバイルグッズを手にしたのでノーパソ持って電波チェックしてみた。
自宅のある西武新宿線・野方駅から所沢方面に下ってみたけど、新所沢までは基本的にどこでも入りました。途中通信が遅い(200kbpsくらい)になっちゃうときもあったけど、概ね1M近い通信速度でテキストメインのサイト閲覧にには何ら問題なかったです。

と、いうことで結構イケてるんだけど、実は金曜に土曜に勝利報告をした後、数時間繋がりませんでした・・・。
その間ずっとネットやってたわけじゃなくて、家事の合間にスピードチェックをしていたら電波状況は問題ないのに全く普通となり、結局出掛けるまでの5時間くらい繋がらないままでした。

カードのLEDランプは電波状態良好を示しているのでPCの問題かもしれんと思って有線の方に繋いでみたらサクサクでした。(やっぱ比べると速いね。スピードテストしてみたら50Mくらい出てました。今更だけどスゲー。)

しかしこれが頻発するようなら使い物にならないなぁ・・。

今週一杯くらいテストしてみて、ダメなら解約かな。


利用者が増えれば速度低下もするだろうし、やっぱり新しいモンはそれなりにリスクがありますな。
だからこそ面白いともいえるんだけどw



ー今日のテスト結果ー

■インターネット回線速度調査(http://junkhunt.net/icsi/)
調査日時 : 2007/04/16 22:42:51調査対象
: ****-**4-201-78.pool.emobile.ad.jp ← NTTPC
--------------------------------------------------
1回目 : 256426 Byte 1.69 sec 151.55 kB/s 1212 kbps
2回目 : 277162 Byte 1.88 sec 147.19 kB/s 1177 kbps
3回目 : 271685 Byte 1.76 sec 154.10 kB/s 1232 kbps
--------------------------------------------------
合計データ量 : 805273 Byte
合計伝送時間 : 5.34 sec
平均スループット : 1206 kbps 150.86 kB/s

------ BNRスピードテスト (ダウンロード速度) ------
測定サイト: http://www.musen-lan.com/speed/ Ver3.5001
測定日時: 2007/04/16 22:44:04
回線/ISP/地域: E-mobile / E-access / 東京都
--------------------------------------------------
1.NTTPC(WebARENA)1: 224.951kbps(0.224Mbps) 27.98kB/sec
2.NTTPC(WebARENA)2: 793.666kbps(0.793Mbps) 98.95kB/sec
推定転送速度: 793.666kbps(0.793Mbps) 98.95kB/sec


まだまだ上等ッ!

勘違い売り

7445 ライトオン、間違って売っちゃった・・。

3,090円で購入後するすると下がっていたんだけど、まぁ3,000円を切るくらいまでは覚悟していたのでキニシナーイ!( ゜3゜) と思っていたけど、暴落に備えて売り注文だけ出しとくか、と思い、2,790円になったら売ろうと判断し指値で売り注文だしたら3,000円で速攻約定。

しまったー!!そういう時は逆指値だったかーっ!!


つーことで、初の損切り。


現在の損益(手数料込)

-9,900円

2007/04/14

イーモバイラー



気になってたイーモバ。


カードタイプ(DO1NE)買っちゃいました。


←こんなシックな箱に入ってました。






中には白いプラケース入りのカードが。


で、早速自宅で接続実験。

これが全然ダメなら即解約。1円のカードは2万数千円のゴミと化すでしょう。



で、結果は・・・。


■インターネット回線速度調査(http://junkhunt.net/icsi/)
調査日時 : 2007/04/14 18:58:20
調査対象 : ****-**4-196-100.pool.emobile.ad.jp ← NTTPC
--------------------------------------------------
1回目 : 270601 Byte 1.59 sec 169.98 kB/s 1359 kbps
2回目 : 262085 Byte 1.57 sec 166.72 kB/s 1333 kbps
3回目 : 268409 Byte 1.67 sec 160.53 kB/s 1284 kbps
--------------------------------------------------
合計データ量 : 801095 Byte
合計伝送時間 : 4.84 sec
平均スループット : 1325 kbps 165.65 kB/s


------ BNRスピードテスト (ダウンロード速度) ------
測定サイト: http://www.musen-lan.com/speed/ Ver3.5001
測定日時: 2007/04/14 18:57:56
回線/ISP/地域: E-mobile / E-access / 東京都
--------------------------------------------------
1.NTTPC(WebARENA)1: 477.708kbps(0.477Mbps) 59.56kB/sec
2.NTTPC(WebARENA)2: 741.355kbps(0.741Mbps) 92.51kB/sec
推定転送速度: 741.355kbps(0.741Mbps) 92.51kB/sec


上等!!

YOU TUBEを見ると時々引っかかるけど、概ね問題無し。テキストベースのHPならまるで無問題。

写真のアップはさすがに遅い。光3秒、イーモバ20秒って感じ。

でも滅多にアップしないし、外で繋がるワクワク感の方が2億倍くらい大きいのでやはり無問題

と、いうことで一月ほど様子を見た後問題なければ自宅の固定回線は解約し生粋のイーモバイラーになる予定です。

イーモバイル、ハラショー!(`Д´)ノ