2007/01/30

【Flick】コーヒー&シガレッツ


(2005、アメリカ)
監督:ジム・ジャームッシュ
出演:オムニバスだからたくさん。ベニーニとかケイト・ブランシェットとか有名な人も出てる

 インディペンデントの雄、ジム・ジャームッシュ監督が“コーヒー”と“タバコ”をめぐる11のエピソードを綴った珠玉の短編集。ロベルト・ベニーニ、ケイト・ブランシェット、イギー・ポップ、トム・ウェイツはじめ、個性溢れる俳優やミュージシャンが集い、コーヒーを飲みながら、あるいはタバコを吸いながら、とりとめのない会話を繰り広げてゆく。
 本作のプロジェクトはもともと86年にアメリカの人気テレビ番組『サタデー・ナイト・ライブ』のため、ロベルト・ベニーニとスティーヴン・ライトを起用して撮り上げた一編「コーヒー&シガレッツ/変な出会い」が始まり。89年にはジョイ・リー、サンキ・リー、スティーヴ・ブシェミによって2作目「双子」がつくられた。続く93年の「カリフォルニアのどこかで」ではイギー・ポップとトム・ウェイツの顔合わせでカンヌ映画祭の短編部門最高賞も手にしている。以後も10年以上にわたって撮りためられた全11編がここに集結、至福のリラックス・タイムを提供してくれる。(allcinemaより)


全編モノクロ、ミニシアター系の作品ですな。
ミニシアター、煙草、オムニバスとくればなんといっても「スモーク」が浮かぶ。200本のたばこ、なんてのもあったけど。


今作では「コーヒーと煙草はよく合う」というフレーズが頻出するが、必ずしも本心から言っているわけではなく、単に会話が途切れたから場繋ぎに言ってみただけという時もある。というよりも、その方が多い。
これは現実でもそうだろう。ドッカンドッカン盛り上がってるときには、こんなどうでもいいことは言わないものだ。
コーヒーと煙草は、要するに沈黙を埋めるためのものなのだ。

この作品は11篇からからなり、いずれもカフェを舞台に2人ないしは3人の談笑で構成されている。そしていずれの会話も盛り上がっていない。気まずい沈黙をコーヒーを啜る音で、間延びした空間を吐き出す煙で埋めているのだ。
きっとこの気だるい雰囲気こそ監督の求めるものなのだろう。


一向に盛り上がらないモノクロ映像を延々と見つめていると、会話さえも無意味な時間潰しに思えてくる。
ぬるいコーヒーを啜り、寄りかかって煙を吐き、流し目で相手を見て話題を選ぶ。その中で目的と呼べるものはなんだろう?


まぁとにかく、3日前から煙草を止めた俺には向いていない作品であった。


総評65点 音楽がいいっす。+5点

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