2007/03/12

秘密のかけら


秘密のかけら
(2005、カナダ/イギリス/アメリカ)

監督:アトム・エゴヤン
出演:ケヴィン・ベーコン
    コリン・ファース
    アリソン・ローマン
ソニヤ・ベネット
レイチェル・ブランチャード




「スウィート ヒアアフター」「アララトの聖母」の奇才アトム・エゴヤン監督が、華やかなショウビジネスの裏側を舞台に描く官能ミステリー。出演は「ミスティック・リバー」のケヴィン・ベーコン、「ブリジット・ジョーンズの日記」のコリン・ファース、「ビッグ・フィッシュ」のアリソン・ローマン。かつて一世を風靡した人気コンビを解散に追い込んだあるスキャンダルの秘密を暴こうと野心に燃える若き女性記者が、やがて虚飾と頽廃に満ちたショウビズ界の深い闇に迷い込んでいく…。原作は作曲家・演劇プロデューサーとしてショウビズ界を知り尽くした男、ルパート・ホームズのベストセラー。大胆な性描写が全米で物議を醸した問題作。
 1972年、ロサンゼルス。野心溢れる若手ジャーナリスト、カレン・オコナーは、有名人の暴露本で名を売ろうと、彼女の少女時代のアイドルで15年前に人気絶頂の中解散したエンターテイナー・デュオ、ラニー・モリスとヴィンス・コリンズに狙いを定める。解散のきかっけとなった女性の変死事件の真相を解き明かすため、ラニーとヴィンスに近づくカレン。しかしそこには、あまりにも退廃的で死の匂いに満ち溢れた暗黒の迷宮が待ち構えていた…。(allcinemaより)






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かつて一世を風靡した人気タレントの隠された謎を追う、女性ジャーナリスト、ってのが本筋だけど、それよりも当の人気タレントであるラニーとヴィンスの心情が2人の行動を通して生々しく表現されていることに惹きつけられます。人気絶頂時のものの捉え方、役割分担、互いに対する感情の強さ・柔らかさ、そしてその変化。見事に描き切られています。
ケヴィン・ベーコン、コリン・ファースの演技も素晴らしいです。

エロ、というか女は、この映画においてはラニーがヴィンスを拒絶する場面のためだけに存在しているものと思われます。ヴィンスとラニーが互いに向けるベクトルの強さと質の対比のリアリティこそがこの映画の肝であり、女も金も名声もそれを浮き立たせるための小道具に過ぎません。という風に見えます。



謎解き役もいるし、どんでん返しも用意されているのでミステリーとしての体裁は整っているんだけど、「官能ミステリ」なんてジャンルに置くにはもったいないです。ここは頑張って「ヒューマンドラマ」に分類しましょう!
面白かったです。
このレンタル屋はオススメもあまり外さないし、偉いぞ!


総評 76点

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