2006/05/24

【Flick】コールドマウンテン


コールドマウンテン
(2003、アメリカ)
監督:アンソニー・ミンゲラ  
出演:ジュード・ロウ
ニコール・キッドマン
レニー・ゼルウィガー 








南北戦争を背景に、一途な愛を貫く男女を壮大なスケールで描いたラブ・ストーリー。全米図書賞を受賞したチャールズ・フレイジャーの同名ベストセラー小説を「イングリッシュ・ペイシェント」のアンソニー・ミンゲラ監督で映画化。主演は「A.I.」のジュード・ロウと「めぐりあう時間たち」のニコール・キッドマン。また、共演のレニー・ゼルウィガーはアカデミー助演女優賞を獲得。 南北戦争末期の1864年。ヴァージニア州の戦場で戦っていた南軍の兵士インマンは、瀕死の重傷を負い、病院へ収容された。従軍して3年になるインマンにとって、故郷コールドマウンテンと、彼の帰りを待ち続ける恋人エイダだけが心の支えだった。そして、病院でエイダからの手紙を受け取ったインマンは、ついに死罪を覚悟で脱走を図り故郷へ向かって歩み出す。一方その頃、インマンの帰りをひたすら待ち続けていたエイダは愛する父の急死という悲劇に見舞われていた。一人では何も出来ない彼女は途方に暮れるばかりだった。しかし、やがて彼女は流れ者の女ルビーに助けられ、2人は次第に友情を育んでいった…。







小学校の頃はクラス替えがある度に好きな子が変わったりしていた。
どういう心理なのかもはや解析不能だが、要するに「好き」の垣根が低かったんだとは思う。
消しゴム貸してくれた=好き(*^∀^*)、教科書見せてくれた=好き(*^∀^*)、喧嘩で味方になってくれた=好き(*^∀^*)ってな感じで、「~してくれた」=好き(*^∀^*)の図式が成り立っていた。
これは遺伝子を抱える生物として当然でもあるだろうし大人になっても変わらない部分でもあるが、経験を積むことによって理性が発達し、様々な深読みや先読みが出来るようになり、好き(*^∀^*)だけど愛してない(;Д;)。とかそういう現象が生まれてくるようになる。

(ネタバレ)
この物語を要約するなら、束の間の約束を心の支えに戦乱を生きた二人の愛の物語、といったところだが、その束の間の約束を信じるに足るものにしようと決めさせたものは何だったろうか。
映画で描かれている二人の接触は畑仕事やお茶の差し入れ程度で、出征直前のキスは精神の高揚に煽られての行動であるように見える。つまり消しゴムを貸してくれた同級生を好きになることと本質的になんら変わらないのだ。

ポイントは、二人が「それを思い出に縋ることと知りながら」お互いを求め合うところにあるのだろう。これは作中にお互いが相手のことを「何も知らない」、度々嘆くことからが裏打ちとなろう。
しかしそうであれば、インマンの死後、エイダは再婚すべきだったのではないだろうか。二人が過去に縋ったのは未来を信じるためではなかったか。そしてそれは二人の暗黙の合意では無かったのか。

娘インマンは明るい未来を示唆するために登場したのかもしれないが、彼女の登場や紹介も含めて最後のランチのシークエンスは蛇足であったように思う。特に説明的な描写が多すぎて、まるで言い訳みたいに聞こえるのだ。これではインマンは犬死だった、と言っては言いすぎだろうか。


70点  恋愛モノとしては未成熟な感じがします(´・ω・`)

0 件のコメント: