2006/10/06

【Flick】バタフライ・エフェクト


バタフライ・エフェクト

(2004、アメリカ)

監督:エリック・ブレス/J・マッキー・グルーバー

出演:アシュトン・カッチャー

    エイミー・スマート 



 初期のごく小さな差違が、将来的に予測不能な大きな違いを生じるというカオス理論を効果的に取り入れた異色サスペンス。“バタフライ・エフェクト”とは、カオス理論を“一匹の蝶が羽ばたいた結果、地球の裏側で竜巻が起きる”という喩えで表した有名な言葉。主演は「ジャスト・マリッジ」のアシュトン・カッチャー。愛する者を救うため、過去を書き換えようとした男が体験する想像を超えた出来事をスリリングに描く。
 少年時代、エヴァンは記憶を喪失する“ブラックアウト”を起こすことがしばしばあった。そこで、精神科の医師の勧めに従い日記をつけるようになるエヴァン。そんなある日、エヴァンが13歳の時、ひとつの出来事が原因で幼なじみケイリーとの仲が引き裂かれてしまう。しかしその時にも彼にはブラックアウトが起きていた。やがて大学生となり、ブラックアウトもなくなり平穏な日々を送っていたエヴァンは、ふと幼い頃の日記を手にとる。すると突然13歳のあの時の記憶が鮮明に蘇った。やがてケイリーのその後の運命を知ったエヴァンは、彼女への想いのあまり、ある行動に出るのだが…。(allcinemaより)





(軽くネタバレ有り)



バタフライ・エフェクトバタフライ効果



カオス理論の思考実験として有名で、「北京の蝶の羽ばたきによって、ニューヨークにハリケーンが起こる」ってヤツ。聞いたことある人も多いんじゃないかな。



ちなみにカオス理論では「完全なる未来の予測は不可能」との結論が出ており、その意味ではこの映画の結末は「理論的に正しい」と言える。(DVDに収録されている別エンディングの「ハッピー編」は正しくない。これが採用されなくてよかった;^^)






さて、この映画の基本設定は、”特殊な力で過去に行った主人公が歴史をいじって現在を変える”っていうありがちなやつで、新鮮味はない。


細部にしても、刑務所でのタイムスリップでは過去を変更したにも関わらず、未来は殆ど変わっていない点、父との面会時の二人の時間のねじれの点、結局ブラックアウトの原因や記憶の封印との因果関係が解明されていない点など『6年掛けて製作した』脚本の割にはスキがあり、完成度も高いとはいえない。プロットがいいだけに惜しい。


また、「バタフライ・エフェクト」ってんだから、もっともっとささやかなことが大きな違いを生み出す様に捻って欲しかった。


爆弾で人を吹っ飛ばしたり、ヒロインの父親が小児性愛者だったりするのは最初から問題がデカ過ぎる。過去の変更も、友達に武器を渡したり、死ぬはずの親子を助けたりするのはやりすぎだ。


そんなことしたら結果が大きく変わって当たり前だ。




分かりやすくするためなんだろうが、肝心の「歴史をいじる」ところがデフォルメされすぎていて、昔なつかしのゲームブックをやっているのと同じような感覚になってしまっている。しつこいようだけど、6年もかける価値のある脚本ではない。








でも、そんなの関係無く面白かった。




テンポがいい。


演出がいい。


映像がいい。

主役の男は演技ド下手糞だが、そこがいい。


女もそこまで魅力的には見えないが、そこがいい。ちなみにこの女優さんは誰かに似ているなぁ、と思って日記をめくって(←嘘)思い出してみたら友達の昔の彼女に似ていたのでした。エリさん、元気かなぁ?

ま、元気だとしても、もう会わないほうがいい。




人生そんなもんだが、それがいい。






総評 69点


人生にリセットボタンは無い!!ド―m9(・∀・)―ン!

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