2006/02/02

【Flick】スモーク


スモーク
(1995年、アメリカ・日本)
出演: ハーヴェイ・カイテル, ウィリアム・ハート,その他
監督: ウェイン・ワン








ポール・オースターの原作「オーギー・レンのクリスマス・ストーリー」を基に『地上(ここ)より何処(どこ)かで』のウェイン・ワン監督が、ブルックリンの煙草屋に集まる人々の日常を、繊細な心理描写を交えながら描いている。
(amazonより)








3,4回観てます。とても好きな作品です。
何かがずば抜けてイイというわけじゃないし登場人物はクセのあるやつばかりで決してカッコいいやつばかりではありません。大体が馬鹿ばっかだし、何か汚いやつらばかりです。
でも、どいつもこいつも一生懸命生きています。
一人一人が過ちを悔やみながら、あるいは犯しながら、それでも前を向いて生きていきます。
この映画の中ではだれもかれもが生きています。

大げさな音楽や劇的な急展開といったものはありませんが、ゆったりとしたリズムがどこか非日常的なリズムをかもし出し、それこそゆらめく煙の様に、静かに感動が胸に染み込みます。
オムニバスっぽく一人一人にスポットを当てていく構成もこの作品にには非常にマッチしていているのでしょう。

クリスマス・ストーリーが全体を美しくまとめていますが、この映画を天気に例えるなら少年が父を見守る暑そうな一日になると思います。
夏の暑い一日に友達と黙って煙草をくゆらせたことがある人間なら「あのリズム」といえば理解できるでしょう。
この映画の肝はあのリズム、煙草で作り出す「間」にあるといえると思います。


ちなみにwowowで放映していたものをDVDに録って視聴。画像はイマイチでした。
続編「ブルー・イン・ザ・フェイス」は少し毛色が違う作品ですが、これも面白いのでスモークが気に入ったら是非観てみてください。損したとは思わないはずです。
さて一服すっか。


総評 93点 ( ゜Д゜)y-=3 プッハー!

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