2006/06/07
【Flick】セックスと嘘とビデオテープ
セックスと嘘とビデオテープ
(1989、アメリカ)
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
出演:アンディ・マクダウェル
ジェームズ・スペイダー
ピーター・ギャラガー
ローラ・サン・ジャコモ
俊英スティーヴン・ソダーバーグの第一回監督作品。アメリカ南部の町、バトン・ルージュに住むジョンとアンの夫婦は、社会的にも安定した理想的なカップルである。しかしその裏では、ジョンはアンの妹シンシアと肉体関係を結んでいた。そんなある日、ジョンの旧友グレアムが彼ら夫婦を訪れたことから、彼らの欺瞞に満ちた生活が崩れ、内面に潜んでいた自己が次第に浮き彫りにされてゆく……。タイトルに掲げられた、セックスと嘘。人間が生を受けてから死に至るまで、時に悩まされ時に快楽を得る複雑なこの2つの事象と、ヴィデオカメラを象徴とした我々現代人との関係を、繊細な心理描写と深淵なる映像で描いた傑作。ジェームズ・スペイダー、アンディ・マクダウェルら出演陣の演技も逸品。(allcinemaより)
やたらとキャッチーなタイトルだったので存在だけは前から知っていたけど観る気になれなかった。
タイトルからして、どうせセクシーな女が「スキャンダル!スキャンダル!」なんていいながらヤッてるだけの映画だろ、と思ってスルーしてました。こういう「昔の前衛作品」って後からみると痛々しいことが多いしね」。
ある日いつものビデオ屋のPOPでソダーバーグ初監督作と知って見てみることにしました。
結論。なかなかいいです。
「性」が普遍的なテーマであるのは言うに及ばず、取り上げられている個別な事象(セックスレスを含む男女の中性化)が映画公開から15年を経ても何ら解決の糸口も見出せないままであること。社会がその方向性をそのまま受け入れようとしているが、今なお論議の対象であり続けることこの作品の芯の部分を錆びさせないで見せている。
音声が先行するシークエンスの繋ぎが多すぎてちょっと嫌な感じだったけど、それ以外はすんなりと映画に入っていけました。
インタビューの途中でアンとグラハムの立場が入れ替わっていくシークエンスはこの映画のクライマックスで、初めて見えたアンの強さの真っ当さに引き込まれずにはいられません。
ちょっとでも相手を疑っている恋人達は見ないほうがいいと思われる映画です。
総評 73点 いつものビデオ屋GJ!
ラベル:
映画
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