先日、友人に誘われ野球観戦@東京ドームに行ってきた。
日ハムvs楽天
超地味なカードだが、日ハムの6番、田中幸雄選手の通算安打数が5/16日の試合を終えた時点で1,
2,000本安打まで後一本と迫っていたので、フーズフーズの頃からの田中選手のファンである友人Iに誘われ記録達成の瞬間を拝みにいくことになった。 (フーズフーズに在籍していたかは未確認)
試合は6時開始だが、ドームに着いたのは7時過ぎになってしまった。
水道橋駅からドームに向かう途中のチケット売り場があるのだが、こんなしょぼいカードなのにも関わらず(失礼)、長蛇の列になっていた。
これは意外だった。田中幸雄って人気あるんだなー。
手荷物検査を終え、回転ドアをくぐって球場に入ると正面にガラガラの3塁側スタンドが見えた。 さすが楽天。
やはり日ハム側がメインになっているのかな、観客席に近づいて驚いた。1塁側はほぼ満員だったのだ。
さて、試合は淡々を進み、まぁそれほど盛り上がることもないまま田中幸雄の打席がやってきた。
すると。
辺りの人がわらわらと立ち上がるではないか!
ユキオーユキオーと言いながら歌い、叫び、跳ねる。
ただ打席に立つだけでスタンディングオベーションとは、スターのようだ。というか、日ハムファンにとって、彼は紛れも無いスターなのだろう。それを初めて実感した。
実感はしたが面倒なので座っていたかったが、前の人が立ち上がったため何にも見えなくなってしまし、仕方なく立ち上がると、田中幸雄はその打席で見事に右中間にヒットを放った。クリーンヒットだった。
ヒット自体は取り立ててどうというものでもなかったが、周りのファンの反応は凄かった。
高く跳ね、声を枯らし叫び、闇雲に写真を撮る。球場は揺れ、売り子は販売を諦め、人々は皆笑顔だった。 泣いているファンもあった。友人もグッときている様子だった。
俺が見たのはたった一本のヒットだが、それに至るには様々に起伏があったのだろう。そしてファンもそれを自分に重ね合わせて応援してきたのだろう。だから今、共に泣けるのだろう。
分かる、などとはとても言えないが、なぜか俺にも込み上げるものはあった。
随分前のウイスキーのCMに、こんなフレーズが流れていたのを思い出した。
時は流れない。
それは積み重なる。
重ねられた時というのは人の心を動かす力があるんだなぁ。と一本の平凡なヒットを見て思うのでした。
2007/05/21
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